【トコジラミ】どうすれば被害を防げる? 知らぬ間に家に侵入する理由や有効な対策をまとめてみた

AyaHoshino(BuzzFeed)

人や動物の血液をエサとして生活するトコジラミによる被害が世界的に広まっています。

2023年にはフランスや韓国など、世界の一部で大量発生したことが話題になり、日本でも被害件数が増加しつつある状況です。

3月11日にはX(旧Twitter)で「トコジラミ」がトレンド入りしたり、目撃情報が投稿されたりと、多くの人々が恐怖しているのではないでしょうか?

トコジラミに刺されると非常に強い痒みや発疹を伴いますが、そもそもトコジラミはどこから侵入するのか、発生した場合の対策などの情報をまとめてみました。

そもそもトコジラミって、どんな見た目なの……? 目視で確認できる?【※】この記事にはトコジラミの写真が多数掲載されています。苦手な方はご注意ください。

大阪府公式サイト「トコジラミについて」より引用

大阪府の公式サイト の情報によると、トコジラミの体長は「2mmから8mm程度」で、体の色は「薄い褐色から濃い褐色。人の血を吸うと赤みがかった色になる」とのことです。

基本的に幼虫も成虫も血液のみを栄養源としており、繁殖力が高くメスが1日に産む卵は5〜6個でで、生涯では200〜500個ほどにも及ぶ と言われています。

光を嫌う傾向にあるため、陽が出ていたり照明がある場合は、家具の隙間や壁の亀裂などに隠れていて、暗くなると吸血のため活動します。しかし、飢餓状態になると明るい場所でも動き回ることもあるんだとか。

家の中にトコジラミが侵入すると、あっという間に繁殖してしまい、家中に広がった場合は駆除が困難 となります。

2〜8mmの褐色の虫を見かけたら要注意ですね……!

トコジラミを見つけたら、どうすればいい? 家庭への侵入ルートは……?

「知っていますか?トコジラミ」東京都保健医療局のリーフレットより引用

東京都保健医療局のリーフレット によると、トコジラミの侵入経路は「荷物等と共に外から持ち込まれること」と考えられているそうです。

トコジラミは羽をもたず歩行により移動しますが、歩行スピードが非常に早く、すぐに荷物や家具などに潜り込み、生息範囲を拡大します。

また、家の中でトコジラミを見つけた場合は被害の拡大を防ぐため、早急に駆除する必要があるそうです。

一般的な殺虫剤は、トコジラミに効果がない場合もあり、くん煙殺虫剤を使用することで、かえって生息範囲が広がってしまうことも……!

見つけた場合は速やかに専門業者に見てもらい、駆除を行う必要があります。

また、旅行から帰ったタイミングでトコジラミがついていないかチェックすることも大切で、「白っぽいものの上では血糞(黒いシミのようなトコジラミの糞)」を、「黒っぽいものの上では卵」を探すと見つけやすいそうです。

スーツケースのタイヤの隙間やカバンのポケット・縫い目などに隠れている場合や衣服に付着していることもあるんだとか。

目視で確認できなくても不安な場合は、衣服を熱湯に入れるか乾燥機にかけるなどして駆除することもできますが、材質によっては、変色や変形してしまうケースもあるので注意が必要です。

家で偶然見つけた場合は、まず熱湯をかけて駆除したのちに、専門業者に連絡するのが良さそうですね。

和室だとこんなところにいるかも……!

大阪府公式サイト「トコジラミについて」より引用

家のこんなところにトコジラミがいるかも……!

大阪府公式サイト「トコジラミについて」より引用

刺されたらどうすればいいの?病院には行くべき?

AFP=時事

基本的には市販のかゆみ止めを使用し、症状がひどい場合は皮膚科などを受診する必要があります。

また、手元に自分のことを刺した虫の写真やティッシュなどで潰した虫を診察の際に医療機関に持って行くと、適切な処置を受けやすくなるそうです。

刺された後の発疹が赤いため、ダニとの区別がつきにくい場合もありますが、ダニはお腹などの皮膚の柔らかい部分を刺すのに対し、トコジラミは手足や首などの肌が露出している部分を刺します

どこを刺されているのかも判断材料になるんですね。

トコジラミの発生を予防することはできるの?

有効な対策としては日頃からこまめに掃除を行うことで、トコジラミの発生を予防することができます。

生活用品が密集していて隠れる場所が多いとトコジラミが繁殖しやすいだけでなく、発見も遅くなるので整理整頓が重要なんだとか。

また、訪問看護や訪問介護サービス事業者などが持ち運ぶ事例も報告されている ため、人の出入りが多い場合もこまめにトコジラミが入り込んでいないか気をつける必要がありそうです。

広がり続けるトコジラミの被害……早い段階で対処することで被害を最小限にできるよう気を付けたいですね。

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