石川県の応援割、45分で終了も 被災の能登では施設稼働できず

石川県内の「北陸応援割」宿泊予約受け付けが始まり、電話対応をする旅行代理店の従業員=12日午前、金沢市

 能登半島地震を受けた観光支援策「北陸応援割」のうち、石川県内の宿泊施設分の予約受け付けが12日、始まった。地震で落ち込んだ旅行需要の回復が狙い。予約が殺到し、およそ45分で受け付けを終了した旅行代理店もあった。新潟、富山、福井3県は8日から予約を始めている。

 16日から4月26日の宿泊代金が最大50%引きとなる。3月16日には、北陸新幹線金沢―敦賀(福井県)が延伸開業。沿線では、首都圏からの観光客増加に期待が高まっているが、地震で大きな被害に遭った能登半島北部や中部では、多くの宿泊施設が稼働できない状態が続く。

 岸田文雄首相は1月「観光客が受け入れ可能になれば手厚い需要喚起策を講じる」と強調。能登半島での割引率を50%から70%に引き上げる考えを示している。

 4県の応援割は、宿泊の場合で1人1泊2万円が割引の上限。同一県内で2泊以上するツアーは3万円、2県以上で宿泊するツアーは3万5千円となる。旅行代理店や宿泊施設に割り当てられた予算がなくなり次第終了。ビジネス利用は対象外としている。

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