群馬・新町歌劇団が「ナディーヌ」20年ぶりの再演 クラファンで資金募る 

「地元回帰で感謝を伝えたい」と話す佐藤信昭団長(左)と真喜子さん夫妻

 群馬県高崎市新町のアマチュア合唱団「新町歌劇団」(佐藤信昭団長)は、20年ぶりの再演を目指すミュージカル「ナディーヌ」公演を6月22、23の両日、市新町文化ホールで開く。劇団事務局長の佐藤真喜子さん(75)は「私たちは小さな町から始まり、地域に支えられて活動してきた。良い舞台を届けたい」と意気込んでいる。新型コロナウイルス感染症や物価高の影響により、舞台制作費や衣装代が不足しており、公演に向けて現在、クラウドファンディング(CF)で資金50万円を募っている。https://readyfor.jp/projects/nadine

 同劇団は今年、創立38年目。これまでは団員23人にプロの歌手や地域の子どもたちを加え、「おにころ」などの創作ミュージカルやオペラ、合唱などを披露してきた。

 再演を目指すナディーヌは、同町出身で同劇団を立ち上げた三沢洋史さんのオリジナル作品で、パリを舞台にしたはかなく切ない恋愛劇。幅広いジャンルの音楽とリズムが華やかなパリの街並みを想起させる。2004年に一度発表しただけだったが、若手団員の要望で20年ぶりの再演を決めた。

 新型コロナウイルス感染症の影響で思うように集客ができない時期が続き、劇団の維持が難しくなっているが、公演を楽しみにしてくれるファンのため、資金援助を得ながら舞台を届けたいと計画した。近年は多くの観客に公演を見てもらおうと席数の多い会場を利用してきたが、今回は旗揚げ当初から支えてくれた地元に感謝を伝えようと、地元ホールで開催する。

 CFの募集は29日まで。1口3千円からで、金額に応じて返礼品を用意している。公演チケットは大人3千円、中学生以下2千円。全席自由。チケットの購入や問い合わせは事務局(☎090-9954-1854)へ。

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