体操日本女子エースの宮田笙子、福井県の母校で新技練習中…パリ五輪メダル獲得へ「もう半分ひねれたら…」

鯖江高校丹南キャンパスで練習する宮田選手=2月27日、福井県鯖江市

 体操日本女子のエースに成長した宮田笙子選手(福井県立鯖江高校出身、順天堂大学1年)が、目標のパリ五輪に向け、母校の鯖江高校を拠点に練習を重ねている。恩師で最大の理解者でもある同校女子体操部の田野辺満監督の下、国内トップ級の実力を持つ後輩とともに技を磨く。「体操人生を変えてくれた場所」という鯖江からメダル獲得を目指す。

 宮田選手はオフシーズンの今、新技に取り組んでいる。得意の跳馬では過去に日本女子が誰もやっていない「ムスタフィナ」だ。ロンダートからの2分の1ひねり前転跳び前方伸身宙返り1回ひねり。田野辺監督とも相談し1月から練習を始めた。

 この技で「きれいに跳んでEスコア(実施点)を伸ばせれば戦える」。五輪種目別のメダル獲得を見据え、Dスコア(演技価値点)をさらに上げようとも試みる。「(2分の1ひねりを)もう半分ひねれたら」

 京都府出身の宮田選手は中学時代、遠征先の鯖江で福井県体操協会会長などを務めた故小竹英雄さんに才能を見いだされ、中央中学校に転校、鯖江高に進学した。入学当初はアテネ五輪金メダリストの冨田洋之さんらを育てた田野辺監督から精神面に波があると指摘された。「考えが甘い」「もっと頑張れるんじゃないか」との気付きが生まれた。

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