「ゴジラ」米アカデミー賞 茨城県内、ロケ地関係者「誇り」 知事「名声広がりうれしい」

米アカデミー賞視覚効果賞を受賞した「ゴジラ-1.0」の山崎貴監督=昨年10月20日、県庁

山崎貴監督の映画「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」が米アカデミー賞で視覚効果賞を受賞し、主なロケ地となった茨城県の関係者から11日、受賞を喜ぶ声が上がった。映画は終戦直後の日本が舞台。茨城県内では筑波海軍航空隊記念館(笠間市)と鹿島海軍航空隊跡地(美浦村)、筑西市下館運動場本球場前の3カ所を使用。撮影に立ち会った「プロジェクト茨城」代表の金沢大介さん(53)は「歴史に残る素晴らしい作品を自分たちが手伝えて誇りに思う」と語った。

プロジェクト茨城のフィルムコミッション担当、谷田部智章さん(51)は、「山崎監督が長年取り組んできた視覚効果が、世界的に権威がある米アカデミー賞で評価されうれしい」と述べた。山崎監督の魅力については「最先端のVFX技術を駆使しながらも、人間ドラマを描けるところ」と話した。

美浦村の同航空隊跡地では、自動車庫跡が撮影で使用された。隣接する同隊本部庁舎跡では、劇中衣装などを展示する特別企画展も開催され、どちらも観賞したという同村の岡野正枝さん(66)は「映画に自動車庫跡が何度も映っていて驚いた。(受賞は)村のPRになるのでありがたい」と声を弾ませた。

筑西市では、ゴジラが街を襲撃する場面などを撮影。市観光振興課の古宇田将人課長(52)は「筑西のロケは素晴らしいという口コミが広がり、さらに誘致できれば」と話した。

■快挙喜び 大井川知事

茨城県が主要ロケ地となった「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」が米アカデミー賞視覚効果賞を受賞し、大井川和彦知事は「この快挙でゴジラ-1.0の名声が世界中に広がることをうれしく思っている」との談話を発表した。

撮影はヒロサワ運動公園(筑西市)や筑波海軍航空隊記念館(笠間市)、鹿島海軍航空隊跡(美浦村)で行われた。山崎貴監督に対し、「世界の映画界をけん引していくことを期待している」とコメントした。

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