“クソ野郎”から“俺の相棒”へ。ヤニスが新加入のベバリーを絶賛「一緒にプレーするのが大好き」<DUNKSHOOT>

昨季のミルウォーキー・バックスは守備型のチームだった。ディフェンシブ・レーティングはリーグ4位の110.9と高数値。堅守を武器に、リーグ屈指の強豪として君臨していた。

しかし今季、先発ポイントガードが好守のドリュー・ホリデー(現ボストン・セルティックス)から攻撃力優先のデイミアン・リラードに代わったこともあり、自慢の守備が崩壊。1月を終えた時点でディフェンシブ・レーティングは116.4でリーグ19位に沈み、大黒柱ヤニス・アデトクンボも「こんなのミルウォーキー・バックスじゃない」とたびたび警鐘を鳴らしていた。

そんな状況を改善すべく、チームは現地時間2月8日(日本時間9日、日付は以下同)のトレード・デッドライン当日、フィラデルフィア・セブンティシクサーズから守備職人パトリック・ベバリーを獲得。するとこれが奏功したか、以降のディフェンシブ・レーティングはリーグ5位の110.2まで数値が良化した。
闘争心剝き出しの気迫あふれるプレースタイルと、激しいディフェンス、そして抜群のリーダーシップを備えるベバリー。敵にすれば厄介だが、味方となればこれほど頼もしい存在はいないだろう。ヤニスもそう強く感じているようで、3月10日のロサンゼルス・クリッパーズ戦に勝利した後、囲み取材でベテランディフェンダーについてこう話した。

「彼は……言葉遣いが悪くて申し訳ないが、『ヤツはクソ野郎だ』と言われるような男の1人だ。でも、自分のチームでプレーしていると『あいつは俺の相棒さ』ってなるんだ。わかるだろ?俺は彼が大好き。一緒にプレーするのが大好きなんだ。彼はリーダーだし、ゲームをよく知っている。そして勝者なんだ」

ヤニスにとっての“頼れる用心棒”となりつつあるベバリー。この男の活躍が、シーズン終盤、さらにはプレーオフでのチーム浮沈のカギを握りそうだ。

構成●ダンクシュート編集部

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