九州整備局ら/広川八女BP整備へ中心杭打ち式開く、早期開通を祈念

九州地方整備局が整備を進める「国道3号広川八女バイパス」(BP、福岡県広川町新代~八女市立花町下辺春、延長約11・4キロ)が本格的な測量に着手することになり10日、八女市内で中心杭打ち式が開かれた。関係者が地元幼稚園児と道路の中心を示す「中心杭」を打ち込み=写真、事業の円滑な推進と一日も早い開通を祈念した。
冒頭の式辞で九州整備局の森戸義貴局長は、2023年7月の梅雨前線に伴う大雨で国道3号の一部区間が冠水したことに触れ「事前防災の取り組みを進めることは非常に重要。一日も早い開通に向けて事業推進に全力で取り組む」と述べた。
国道3号広川八女バイパス整備促進期成会の古賀誠特別顧問は「国道3号の抱えているさまざまな問題を解決する道路。早期完成を願う」、同期成会会長の氷室健太郎広川町長は「多くの人に利用され地域活性化の原動力となる姿を想像しながら、道路の早期完成に向け尽力しなければならない」とあいさつした。
服部誠太郎福岡県知事は「物流と地域交通が分離でき、交通渋滞や交通の安全確保、緊急ネットワークの強化が期待される」と話した。
広川八女BPは、国道3号のうち八女市と広川町の市街地を通過する区間の交通環境改善や災害時の信頼性の向上を図ることを目標に2車線で整備。集落や市街地を可能な限り回避し山側を通るルートで、構造物は橋梁が11カ所総延長540メートル、最も長い橋梁で延長140メートルを予定する。全体事業費は約340億円を見込む。

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