「命守る」能登も思い 東日本大震災から13年、各地で追悼

被災地の復興と犠牲者の冥福を祈ったキャンドルナイト=山形市・文翔館前広場

 2万2千人以上が犠牲となった戦後最大の自然災害、東日本大震災の発生から11日で13年となった。地震発生時刻の午後2時46分、各地で遺族らが手を合わせ黙とうした。

復興へ願い込め

 山形市の文翔館前では11日、犠牲になった人たちへの追悼と、復興への願いを込めたキャンドルナイトが行われた。今年は年明け早々、能登半島地震が発生したこともあり、あの震災を風化させないよう思いを込め、明かりをともした。

 避難者支援団体などでつくる実行委員会が主催した。セレモニーでは早坂信一実行委員長が「能登半島地震も発生した。災害への備えを新たにする日にしよう」と呼びかけた。福島県南相馬市から避難した新庄市の田中康裕さん(53)は「この10年余りで、共に夢を追いかける仲間もできた。地域の人と家族に感謝を伝えたい」と述べた。ハートと笑顔、「3.11」とかたたどって並べたろうそくが点灯すると、集まった人たちは、ともしびを見つめ、被災地に思いをはせた。

 文翔館では14日まで、被災地の現状を伝えるパネルや、県が今年から3月11日を「県民防災デー(防災点検の日)」と定めたことを周知する展示を行っている。県によると、本県の避難者は2月1日現在1214人。避難元別では福島1123人、宮城86人、岩手2人で、避難先は山形市400人、米沢市314人などとなっている。

被災地の復興と犠牲者の冥福を祈ったキャンドルナイト=山形市・文翔館前広場

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