両親や恩師が祝福、エール 斎藤がパリ・パラ競泳日本代表内定

斎藤元希(スタイル・エッジ、日大山形高出)の代表内定を喜ぶ父周治さん(右)と母郁子さん=大石田町の自宅

 パリ・パラリンピックの競泳日本代表に10日、視覚障害区分の斎藤元希(スタイル・エッジ、日大山形高出)が内定した。2大会連続のパラ出場を後押ししてきた家族や恩師は11日、内定を喜び「堂々とした泳ぎを見せてほしい」「大会本番に向けて万全の準備をして」と願った。

 斎藤は9、10日に静岡県で行われた春季チャレンジレースの結果を受け、混合400メートルリレーの代表に内定した。他リレーメンバーの関係で現時点では保留扱い選手で、今後正式に決まる見込み。今回は得意の400メートル自由形などで派遣基準記録を突破できずに、個人種目の内定は得られなかったが、パラの規定では「リレーのメンバーは個人種目で最低1種目にエントリーしている選手の中から選出しなければならない」との項目があり、個人種目での出場の可能性も残されている。

 父で会社員の周治さん(56)=大石田町豊田=は、妻郁子さん(51)と一緒に、現地で選考レースに臨む息子に声援を送った。

 自己ベストに3秒ほど届かなかった400メートル自由形については「多くの観客の中でのレース。緊張し力が入ったかな」と周治さん。「正式に決まったら、支えてくれた人への恩返しとして頑張る姿を見せてほしい」と話した。郁子さんは東京大会が無観客だったことを踏まえ、「パリは多くの人が見つめるレースになるかもしれない。堂々と泳ぎ切って」と期待を込めた。

 斎藤を小中高と指導した西尾雅樹さん(54)=尾花沢市荻袋=には、11日朝に本人から連絡があったという。「個人種目で決めることができれば良かったが、元希の泳力がリレーに必要と判断されたということ。しっかりと準備してほしい」とエールを送った。

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