Moto3:トップ争い演じた古里太陽が2度目の表彰台に感動「成功の鍵はファインチューニング」/第1戦カタールGP

 3月10日、2024年MotoGP第1戦カタールGP Moto3クラスの決勝がロサイル・インターナショナル・サーキットで開催された。古里太陽(Honda Team Asia)は、激闘の末に3位を獲得して2度目の表彰台に上がった。

 クラス3年目を迎える古里は、初日のプラクティスは19番手、フリー走行1・2回目は総合21番手と決して良い走り出しではなかった。予選ではQ1からQ2進出を手にして「少し前進」を見せたが、満足のいくパフォーマンスを発揮できずに18番手となった。

 古里は予選後に「フィーリングも良くなってきていますが、僕たちが望んでいるような状態だとは言えません。新しいタイヤへのさらなる適応が必要で、あらゆる面でまだ改善の余地が残されています」と語っていた。

Moto3:古里太陽(Honda Team Asia)/2024MotoGP第1戦カタールGP

 予選終了時点で課題を残していたようだが、決勝では脅威のレース展開を見せた。好スタートを切ってオープニングラップで11番手に浮上し、翌周にはファステストを叩き出す。3周目にはトップを争う2台が転倒したことにより8番手に順位を上げると、少しずつ前とのギャップを縮めて8周目には4番手までポジションアップ。

 その勢いで先頭に躍り出ると、ダニエル・オルガド(Red Bull GASGAS Tech3)とトップ争いに移行する。11台で形成された先頭集団の中で、周回を重ねるごとに順位が入れ替わり、手に汗握る展開が続いていく。

 残り5周、古里は10コーナーで少しはらんで4番手に後退するも、早々にミスを挽回して表彰台圏内に再浮上。2番手でファイナルラップを迎え、最終的にダビド・アロンソ(CFMOTO Aspar Team)に交わされてしまったが、後方からの追撃を抑えて3位でチェッカーを受けた。

Moto3:決勝レースでのチェッカーの瞬間/2024MotoGP第1戦カタールGP

 初日と予選は厳しいスタートになったもの、決勝では驚異のペースを披露して優勝争いも演じるなどの成長ぶりを発揮。古里にとって2023年第17戦タイGP以来の表彰獲得となり、シーズン開幕から幸先の良いスタートとなった。現地にはHRCの渡辺康治社長も足を運んでおり、パルクフェルメでは「最高だったよ」と祝福も受けていた。

■古里太陽(予選18番手、決勝:3位)
「シーズン開幕戦のカタールGPで再び表彰台に登れたことに感動しています。そして今日の成功の鍵となる、マシンのファインチューニングを懸命に施してくれたチームの努力に深く感謝します。シーズンを通してこの勢いを維持して、次のレースでも今日の成果を再現できることを期待しています」

■青山博一監督
「グリッド18番手と24番手からのスタートにもかかわらず、2人のライダーは並外れたパフォーマンスを披露してくれました。彼らはレース序盤からポジションを上げ、卓越したスキルと決意の強さを見せました。ブーシュリー選手が初めてのグランプリで完走したことは、マシンに対する自信をもつという点においてとても重要なことです」

「古里選手はライバルたちとのバトルからうまく抜け出し、見事なレースマネージメントによって3位表彰台を獲得しました。関係者の全てのみなさま、献身的なスタッフ、応援してくださるスポンサー、そしてチームの成功を後押ししてくださる熱狂的なサポーターのみなさまに心から感謝します」

Moto3:古里太陽(Honda Team Asia)/2024MotoGP第1戦カタールGP
Moto3:古里太陽(Honda Team Asia)/2024MotoGP第1戦カタールGP
Moto3:古里太陽(Honda Team Asia)/2024MotoGP第1戦カタールGP

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