人の視野広げる点でネットに比べて強み=書店振興で斎藤経産相

Shinichi Uchida

[東京 12日 ロイター] - 斎藤健経済産業相は12日の閣議後会見で、経産省が乗り出す書店振興策に関連し、書店はあらゆるジャンルの書籍との出合いがあり、「その人の視野を広げるという点ではネット等に比べて強みがある」と述べた。ネットは利便性で優位性はあるものの、いろいろなものが一気に目に入ってくる点では「書店の方がはるかに優位性がある」と評価した。

斎藤経産相はネット、書店、図書館が共存することが「望ましい文化空間」との見解を示し、書店だけがどんどんなくなることに強い危機感があると語った。

13日に集中回答日を迎える春季労使交渉(春闘)に関しては、自動車や小売りなどの大企業で昨年水準を上回る賃上げを回答した企業もあるが、「集中回答日も賃上げの動きが続くことを強く期待する」と話した。その上で、力強い賃上げの機運が中小企業に波及することが物価上昇を上回る賃上げ実現への鍵だと語った。

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