【バレーボール】北海道イエロースターズ、なまら強い!V2初優勝へ あと1勝 | 3/16-17、函館

2024年3月10日、4位のアイシンティルマーレに連勝した試合後の記念写真=愛知県碧南市で(写真提供:北海道イエロースターズ)

バレーボール男子のVリーグ2部にあたるV2男子で目下、首位(2024年3月10日現在)を独走しているチームをご存じだろうか。札幌市に拠点を置く北海道イエロースターズだ。10チーム3回戦総当たりで行なうレギュラーシーズンはここまで全27試合のうち24試合を消化し、20勝4敗。勝率は8割3分で現在11連勝中。今季残りは3試合で3月16、17日両日に函館アリーナで開催されるホームゲームの2連戦(16日:トヨタ自動車サンホークス戦、17日:クボタスピアーズ戦)で1勝すれば、V2初優勝が決まる。

入れ替え戦なし、新リーグへの参入準備

バレーボールのVリーグは2023-24シーズンの今季、1部(V1)10チーム、2部(V2)10チーム、3部(V3)11チームの編成で各カテゴリーの大会が全国各地で繰り広げられている。ただ、リーグを統括するVリーグ機構は、2024年10月開幕を予定する来季から、リーグの改革・再編を前提に新たにライセンスを与えるチームでつくる新リーグ「SVリーグ」を立ち上げる構想がある。そのため、今季はいわば端境期の特殊なシーズンにあたり、各カテゴリー間の入れ替え戦は実施されない。北海道イエロースターズが今季V2で優勝したとしても、1部昇格への挑戦権はないが、チームはSVリーグ参入を見据え、ライセンス申請を2023年11月に済ませている。(下に記事が続きます)

プロ野球日本ハム元広報部長・見田さん招へい

北海道イエロースターズ、通称「イエスタ」は2023年6月に「サフィルヴァ北海道」から改名したばかりで、全国的な知名度向上はこれからだろう。V2初優勝のタイトルを引っ提げて来季からのSVリーグに乗り込むべく、外国人選手やV1経験者獲得による戦力アップを視野に入れる。アパレルブランドとコラボレーションしたグッズを開発するなどチームブランディングにも本腰を入れている。

さらにチームはプロ野球の北海道日本ハムファイターズで広報部長だった見田浩樹さんを3月、チーフ・ブランディング・オフィサー(CBO)として迎え入れ、就任を発表するなど攻めの手を緩めない。

見田さんはプロ野球担当記者なら誰もが知る存在だ。北海道放送やスポニチ勤務を経て 2008年に北海道日本ハムファイターズに入社。栗山英樹氏(現北海道日本ハムファイターズCBO)ら歴代監督をはじめ、現在メジャーリーグで活躍するダルビッシュ有投手や大谷翔平選手らをチーム付広報としてサポートしてきたスポーツ広報のスペシャリストだ。

見田さんは筆者の母校である函館ラ・サール高校の2学年先輩にあたる。見田さんが加わったチームが彼の第二の故郷、函館で初優勝を飾る可能性があり、さらには来季からは日本バレーのトップリーグへの参入が見込まれるとあって高校同窓会のSNSも盛り上がっている。北海道イエロースターズがV2優勝からその先へどんな飛躍を果たすのか。見田さんが原石のようなチームをこれからどんな「ブランド」に磨いていくのか。その手腕にも注目している。

北海道イエロースターズ  Vリーグ参入5シーズン目。2023年6月に「サフィルヴァ北海道」から改名した。2022-2023シーズンはV2で過去最高の3位だったが、V1との入替戦進出を逃した。選手の約3分の1が北海道出身。台湾出身の2選手も在籍。今季から元大分三好で身長175cmの山田滉太、元VC長野トライデンツの伊藤樹らVリーグ1部(V1)の経験があるアウトサイドヒッターが加入して戦力が充実した。2023年からつくばユナイテッド元監督の浜崎勇矢監督が指揮を執る。小口も含め100社以上のスポンサーを抱え、ユニフォームの胸スポンサーは地元ベーカリーの「DONGURI」。2024年秋に開幕予定のSVリーグ参戦を目指している。

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