古里の復興、改めて誓う 盛岡市と沿岸7市町で追悼式

奇跡の一本松ホールで行われた追悼式=陸前高田市高田町

 岩手県内では11日、盛岡市と沿岸7市町で東日本大震災の追悼式が行われた。新型コロナウイルス感染症の「5類」移行を受け、各地で大勢が参列。亡き家族や友人を思い、古里の復興を改めて誓った。

 陸前高田市の奇跡の一本松ホールには約200人が集まった。母佐々木ユリさん=当時(83)=と弟良弘さん=同(49)=が犠牲になった同市出身で仙台市に住む中村玲子さん(66)は「古里を思い続け、2人の分まで精いっぱい生きる」と力を込めた。

 県と盛岡広域首長懇談会が主催の追悼式は盛岡市のトーサイクラシックホール岩手を会場に、土屋品子復興相を含む約300人が参列した。地震が発生した午後2時46分に黙とうし、献花した。達増知事は「災害に強い社会の実現に向け、震災の事実と教訓を今後も伝承する」と式辞を述べた。

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