タケノコでデザート飲料…どんな味? 開発した国際結婚の夫婦は「くせがなくおいしい」と太鼓判

タケノコのデザート飲料「ビルク」

 北薩特産のタケノコで作ったデザート飲料が、鹿児島県阿久根市で誕生した。原料となる竹(バンブー)のアルファベットの頭文字Bと、ミルク(MILK)のように滑らかな舌触りから、名前は「ビルク(BILK)」。国際結婚のカップルが新たな特産品開発と放置竹林解消を目指し、2年がかりで開発した。

 作ったのは松木アジマティ亜由美さん(44)とカナダ出身の夫、アジマティ・オルトイ・セバスチャンさん(45)=同市脇本。コロナ禍を機に、カナダから亜由美さんの郷里に一家で移住した。

 セバスチャンさんにとって阿久根での暮らしは驚きの連続。初めてタケノコ掘りに出かけた時、竹の中から水が飛び出し、「水分が多いなら、スムージーの材料になるのでは」とひらめいた。

 健康とスタイル維持のため、毎朝スムージーを作って飲んでおり、早速タケノコで作ると「くせがなくおいしい」。専門機関に成分調査を依頼すると、ミネラルや繊維質が豊富との結果も出た。

 放置竹林が問題になっていることも知り、竹林整備に役立てたいと2人で商品化のアイデアを練り、料理が得意な亜由美さんが試行錯誤の末、フルーツソースと地元産の蜂蜜を使い、やわらかな甘みがあるデザート飲料に仕上げた。特許も申請。2人は「飲みやすく子どもに好評。地域に貢献できたらうれしい」と語る。

 イチゴ味とブルーベリー味の2種で、いずれも500円。道の駅阿久根、ドライブイン潮騒のほか、24日に同市深田港である「ふかたみなとマーケット」など、各種イベントで販売する。

タケノコのデザート飲料を開発した松木アジマティ亜由美さんとアジマティ・オルトイ・セバスチャンさん=阿久根市脇本

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