電気・ガス・水道を「滞納」すると「最初に止まる」のはどれ?

供給停止されやすいのは電気とガス

電気・ガス・水道、ライフライン3つの中で止まるのが早いのは、電気とガスだといわれています。電気とガスは支払期日を超え、約20日たつと供給が停止されることが多いです。ここでは電気・ガス・水道の供給停止までの日数や流れを紹介します。

電気が止まるまでの期間はおよそ20日

電気が止まるまでの細かな条件は電力会社ごとに異なります。しかし、およそ20日が過ぎると送電が止まると考えましょう。

参考として、東京電力では「支払義務発生日の翌日から起算して30日目」を支払期日として設定しています。支払義務発生から支払期限である10日以内に支払いができない、また、支払期限を20日超えても支払いがないという場合は、通知の上で送電が止まる可能性があるようです。

なお、支払期日を超えてからは延滞利息がかかり、電気料金のうち定められた金額を差し引いたものから年10%の利息が発生するようです。

ガスが止まるまでの期間はおおよそ20日

ガスにおいても各会社で細かな条件を取り決めていますが、東京ガスを参考に確認すると、「検針日の翌日から50日を経過してもガス料金をお支払いいただけない場合は、あらかじめお知らせのうえガスの供給を停止させていただくことがありますのでご注意ください。」と記載されています。なお、延滞利息については1日あたり0.0274%の負担です。

水道が止まるまでの期間は自治体により異なる

水道の場合は自治体ごとに管理を行うため、自治体の公式ホームページや窓口を確認しましょう。水道が止まるまでの期間は明確ではありませんが、数ヶ月で止まると予測されます。

参考として、東京水道局では支払期日を「東京都給水条例の施行規程により発送した日から10日」と定めており、支払いがなされない場合は、督促状をはじめとした通知が届きます。督促状が届いても支払われない場合は、順を追って停止されるでしょう。

なお、水道も遅延金が発生し、川崎市上下水道局「遅延損害金及び延滞金について」では、遅延金についての算出方法を「水道料金×年利率×遅延日数÷365日」としています。水道は一度止められると別途閉開栓の手数料がかかる可能性もあります。具体的な金額は自治体ごとに設けられているため、不安な場合は確認がおすすめです。

ライフラインの供給が止まってしまった時の対処法

電気・ガス・水道の供給が止まってしまった場合は、まずは管轄する機関に相談します。とくに、生活保護を受給中の方や障害をもつ家族がいる方など、やむを得ない事情がある場合は相談がおすすめです。滞納するだけでなく、解決に向けて動き出しましょう。

支払いを止めないために心掛けたい習慣

ここからはライフライン停止や利息の支払いを防止するために、普段から心がけたい二つの習慣を紹介します。光熱費は毎月かかる費用のため事前の把握や準備が欠かせません。

光熱費を先に確保しておく

政府統計の総合窓口e-Stat「家計調査[家計収支編]2023年/単身世帯」では、平均的な光熱・水道費として、水道で2239円、電気で6726円、ガスで3359円と発表しています。毎月の収入から光熱費分を先に確保しておくと、支払いができないという状況を避けられます。

「お金はある分だけ使ってしまう」という場合、光熱費はもちろん、その他に必要なお金を別の通帳や封筒で管理するといいでしょう。

口座振替で支払い忘れを防止

光熱費の支払いは通知が来てコンビニや郵便局で支払う方法と、口座振替の方法があります。近年ではアプリを通じて支払える仕組みも整っています。支払い忘れが気になる場合は、口座振替がおすすめです。

口座振替であれば一度手続きを行うと、使用料を自動的に引き落としてもらえます。手続きはオンラインで行えるほか、各電力会社やガス会社に問い合わせることで進められます。

ライフラインは支払いを確実に行おう

電気・ガス・水道は私たちの生活に欠かせない要素です。いずれかが止まると生活が困難になるため、毎月確実な支払いが必要です。しかし、収支状況や忙しさから料金の支払いを忘れてしまい焦ることもあります。

その場合は、手元にある通知書類を確認し、支払いに関して不明点や不安な点などを各機関に問い合わせることで解消できるでしょう。

出典

東京電力 Ⅳ 料金の算定および支払い
東京ガス お支払い期限と延滞利息
東京都水道局 料金の支払いについて
川崎市上下水道局 遅延損害金及び延滞金について
政府統計の総合窓口e-Stat 家計調査[家計収支編]2023年/単身世帯

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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