日本代表、絶対的不利…北朝鮮の過酷すぎる「平壌」金日成競技場伝説

日本代表は今月末に2026年FIFAワールドカップアジア2次予選で北朝鮮との2連戦を戦う。

21日には東京の国立競技場で、そして、26日には平壌で試合が開催されることが決まった。

2月に行われたなでしこジャパンのパリ五輪アジア最終予選では、1stレグを北朝鮮で開催する予定だったが、直前まで開催地が決まらないドタバタ劇に巻き込まれた。最終的に中立地であるサウジアラビアのジッダで開催したが、その一方で男子の方はどうなるのかと不安視する声があがっていた。

今月2日からAFCが北朝鮮を視察、ようやく11日になり平壌での開催が決定したのだ。しかし、平壌での開催は日本にとって圧倒的不利と言われている。まずは、データから見てみよう。

未勝利0ゴールの悲劇

過去に北朝鮮と平壌で戦ったのは4試合あるが、2分2敗で一度も勝利していない。そればかりか無得点とかなり苦手にしている。

1979年8月23日
0-0△ 親善試合

1985年4月30日
0-0△ 1986メキシコW杯予選

1989年6月25日
0-2● 1990イタリアW杯予選

2011年11月15日
0-1● 2014ブラジルW杯予選

ピッチが凍る!?氷点下もありえる寒さ

平壌は韓国のソウルよりも上に位置しており緯度: 39.032, 経度: 125.75に位置する。筆者は冬のソウルで-10度以下という気候をしばしば体験したことがあるが、平壌の冬は寒い。

3月になってもその気候は変わらずで、天気予報サイトで調べると今月の最低気温は氷点下を下回ることも平常運転といったところであった。

最高気温は10度ほどの日が多いが、天候によっては0度に近い気温で戦わなければならないかもしれない。その場合は、ピッチが凍ってしまう可能性も視野に入れなくてはならないだろう。

硬い人工芝

試合会場となる金日成(キム・イルソン)競技場は「人工芝」のスタジアムとして知られている。

元々は日本の統治下時代にあったスタジアムが朝鮮戦争によって破壊され、1953年に牡丹峰(モランボン)競技場として再建された。1982年に金日成主席が70歳の誕生日を迎えたことを記念し改修され、「金日成競技場」と改名された。

だが、人工芝に不慣れな日本選手たちがどう対応するかは、2011年のワールドカップ予選時にも不安視された。「人工芝」は天然芝と比べてボールが跳ねる、芝生が固いと言われているからだ。

FIFAによってドイツ製の人工芝が張られたのは2002年11月、開発途上国のサッカーの発展を支援する『ゴールプロジェクト』によるものだった。2011年の対戦時には選手からはそこまで不評ではなかったが、その後、2016年に張替がなされたという。そこから、8年の月日がたっておりピッチコンディションがどうなっているかは未知数だ。

また、実はトレーニング施設なども人工芝で、練習などから人工芝で行わなくてはならない点も捕捉したい。それ以外にも外出面、料理面など未知数は多い。

過去に平壌で対戦した代表チームの対策としては、平壌入りを直前にしてトレーニングをなるべく他の地で行う、あらかじめ国内の人工芝の会場で練習してから向かうなどが対策として挙げられている。

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果たして日本代表チームがどう過酷な平壌へ向けて対策をしていくのか、我々も見守っていきたい。

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