中国初の消費関連REITが新規上場、ほぼ横ばいで終了

[上海 12日 ロイター] - 中国初の商業店舗を裏付けとする不動産投資信託(REIT)2銘柄が12日、上海市場に新規上場した。不動産資産やデフレ圧力を巡る投資家の懸念を反映し、序盤の取引で下落したが、結局ほぼ横ばいで引けた。

不動産開発の中国金茂が所有するショッピングセンターを裏付けとする華夏金茂商業REITは0.6%高、小売りの物美が所有するスーパーマーケットが裏付け資産の嘉實物美消費REITは0.7%高で引けた。午前の取引ではそれぞれ一時3.8%、2.8%下落していた。

中国は昨年、低迷する不動産セクターを支援するためREITの対象を商業用不動産に拡大した。

万科企業や華潤置地の商業用不動産部門が所有するプロジェクトも、承認された消費関連REIT第1陣に含まれている。

上海の証券会社でREITに特化したある投資マネジャーは「第1陣の商業用REITは優良資産だが、特に現在のマクロ経済情勢を踏まえると、投資家にとって価格は割高だ」と指摘した。

サイプレス・インベストメント・マネジメントの投資ディレクターは見込まれるREITの供給が多いため、様子を見ていると述べた。

華潤置地の資産を裏付けとする商業用REITは14日に深セン証券取引所に上場する。

© ロイター