短期金利「コントロールしていくこと可能」、当預への付利活用で=日銀総裁

Takaya Yamaguchi

[東京 12日 ロイター] - 日銀の植田和男総裁は12日の参院財政金融委員会で、日銀当座預金への付利を活用するなどして短期金利をコントロールすることは可能と述べた。浅田均委員(維新)への答弁。

正常化判断を巡り、植田総裁は「物価安定目標2%が持続的、安定的に達成できる見通しが持てるようになればマイナス金利政策、イールドカーブ・コントロール、その他の様々な現在実行している大規模緩和策の修正を検討していくことになる」と語った。

具体的手順に関しては「その時の経済・物価・金融情勢次第」との言及にとどめたが、「日銀当座預金への付利などを活用することによって、短期金利を適切な水準にコントロールしていくことは可能と考えている」と述べた。

保有国債については「持ち続ける一方で、当座預金への付利を通じて引き締めは実現できる」との認識も示した。

植田総裁は「インフレを起こさないために金融引き締めが必要になるという場合に、国債の保有のところはそのままにしておいて、短期金利を引き上げていく方法は別途ある」と言及。政策金利残高に課すマイナス0.1%を「仮にプラスの水準にしたときに、オーバーナイト・コールレートの水準も、そのちょっと下くらいのプラスの水準になる」との考えを述べた。

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