ハイチのアンリ首相が辞任表明、治安悪化で周辺国が緊急会合

[キングストン(ジャマイカ) 11日 ロイター] - カリブ海の島国ハイチのアンリ首相(74)は11日、辞任する意向を示した。

同国ではギャングによる犯罪が横行し、治安が急激に悪化している。周辺諸国の地域共同体「カリブ共同体(カリコム)」はこの日、ジャマイカの首都キングストンで緊急会合を開き対応を協議した。

米政府はかねてより、アンリ氏に「政治的移行」を要請。暴動を起こした武装ギャング集団もアンリ首相の退陣を求めていた。

アンリ氏はビデオ演説で「私が率いる政府は(移行)評議会が設置された後、直ちに辞任する」と述べた。

アンリ氏に代わって2名のオブザーバーと7名の投票メンバーからなる大統領評議会が設置される。評議会メンバーには民間セクターや市民からの代表、宗教指導者が含まれる。

評議会は暫定首相を速やかに任命することが義務付けられており、ハイチの次期選挙に出馬する意向のある者は参加できない。

ブリンケン米国務長官はカリブ共同体会合で、ハイチの治安回復を支援する国連主導の多国籍部隊に追加で1億ドルを拠出すると表明した。

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