アメリカで心臓移植手術を受けた佐久市の小学生「ゆうちゃん」。帰国後、再び闘病生活を送っていましたが、支援の感謝を伝えようと元気な姿を見せました。
■支援者と中澤維斗さん
「元気で学校行ってる?」
「はい、行ってます」
「病気と闘いながら偉いね」
「ありがとうございます」
ちょっと照れくさそうに返事をする佐久市の小学6年生、「ゆうちゃん」こと、中澤維斗さん(12)。卒業式を間近に控えています。
(楽しみ?寂しい?)
■中澤維斗さん
「寂しい」
(何の時間が楽しい?)
「みんなと一緒に遊んでいる時間がとても楽しいです」
維斗さんには生まれつき、重い心臓病があり、おととし10月、アメリカで心臓移植手術を受けました。10時間を超える手術は無事に成功。
この年の12月には家族に出迎えられて帰国することができました。
■中澤維斗さん(帰国時)
「とても最高です。いっぱいご飯食べたり、いっぱい遊んだりしたいかな」
アメリカでの手術費にあてるため、両親たちは募金活動を実施。ゆうちゃんのために、全国から2億5千万円が集まりました。この日は支援への感謝を伝えたいと、父親が営む中華料理店で、格安の390円ラーメンを限定で提供しました。
■父・智春さん
「今まで恩返しができなかったっていうところで、ちょうど『佐久の日(3月9日)』ということでサンキュー」
元気になった姿を見てもらうため、維斗さんも来ました。
■支援者・武井りう子さん
「うちの孫も(同じ病院に)入院していたものですから、それで初めて維斗君の姿を見たのがきっかけで(協力した)」
一緒にラーメンも食べました。
■中澤維斗さん
「ちょうど寒かったからよかった」
■武井りう子さんと中澤維斗さん
「学校行った時、お友達と何してる?」
「おにごっことかしてます」
年下の女の子からかわいらしいプレゼントも。
■中澤維斗さん
「ありがとうございます」
家族はこうした機会を設けたいと考えていましたが、帰国から1年以上かかりました。
実は維斗さん、移植手術に伴う「PTLD」と呼ばれる疾患にかかり、去年6月から再び闘病生活を送っていました。
■父・智春さん
「命の危機にさらされる中で、薬の副作用にも耐えつつ、『なんで僕はこんなに苦しい思いをしなくちゃいけないんだ』って、投げかけてくる時もあったので」
今年1月まで投薬を続け、ようやく完治。通学を再開したのは先月下旬でした。
■父・智春さん
「4年以上いけなかったですけど、少しでも楽しんでもらえればと思って、毎日頑張って(小学校に)行っています」
来月からは県内の特別支援学校に通います。