木村佳乃が長谷川博己主演「アンチヒーロー」初の検事役。「これをドラマでやるというのは攻めているし、面白い」

木村佳乃が、TBS系で4月にスタートする連続ドラマ「アンチヒーロー」(日曜午後9:00、開始日未定)に出演することが分かった。

長谷川博己が主演を務める「アンチヒーロー」は、「電車に1本乗り遅れてしまった」「朝忘れ物をして取りに帰った」など、日常のほんの少しのきっかけで正義と悪が入れ替わり、善人が悪人になってしまう…そんなバタフライエフェクトのような、前代未聞の逆転パラドックスエンターテインメント作。弁護士ドラマという枠組みを超え、ヒーローとは言い難い限りなくダークで危険な主人公を通して、視聴者に“正義とは果たして何なのか?”“世の中の悪とされていることは、本当に悪いことなのか?”を問い掛ける。長谷川は、殺人犯をも無罪にしてしまう“アンチ”な弁護士を演じ、主人公の法律事務所で働く同僚弁護士役で北村匠海堀田真由、パラリーガル役で大島優子の共演が決定している。

そんな司法の世界を舞台にした物語に、木村は東京地方検察庁の検察官役で登場。ビジュアルとティザー映像が解禁となった。日本の刑事裁判の有罪率は99.9%と言われている。その数字は、検察が起訴すれば裁判で結果が覆ることはほぼないことを意味する。そんな中で、“アンチ”な弁護士と検察官がどう対峙(たいじ)するのか注目だ。

木村の「日曜劇場」枠への出演は、1997年の「理想の上司」、2006年「輪舞曲-ロンド-」に続き今回が3作目で、実に18年ぶり。主演の長谷川とは初共演となる。

木村は「検察官役を演じるのは『アンチヒーロー』が初めてです。役をいただいてからクランクインまでの間、勉強のために裁判の傍聴に行かせていただきました。日本は法治国家なので、罪を犯したら法で裁かれるというのは念頭にありながらも、実際に裁判を傍聴すると“どっちが正しいんだろう?”と揺れ動く場面が多々あり、裁くことは奥深く難しいことだと実感しました」は明かし、「ドラマの中で『人が人を裁くことの危うさ』というセリフが登場しますが、まさにその通りだなと思うと同時に、コンプライアンスなどセンシティブなこの時代に、これをドラマでやるというのは攻めているし、面白いと思いました。私が演じる検察官は、正義なのか? 悪なのか?と、視聴者の皆さまに想像していただきながら見ていただけたらうれしいです」と作品の魅力に触れつつ、見どころを伝えている。

作品を手掛ける飯田和孝プロデューサーは、あらためて「弁護士が正義なのか、検察官が正義なのか? それともどちらも正義で、どちらも悪なのか? このドラマでは、非常に曖昧な『正義』というものを、自身の信念だけを頼りに扱っていく人物たちを生々しく描いていきます」と作品を紹介しつつ、「画面を見ていると、木村さん演じる検察官は、りんとしている中にも、何か鋭い刃のようなものを備えているように感じます。華やかさ、しなやかさ、柔らかさ、厳しさ、切なさ、豪快さ…。木村さん演じる検察官を表現する言葉として一体どれが適切なのか、視聴者の皆さんと一緒に私も探していければと思っております」とコメントしている。

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