タクシーが歩道に乗り上げ停車 車内を確認するとぐったりした運転手 心肺蘇生し助けた会社員と警察官2人

 那覇市消防局は7日、業務中に心肺停止に陥ったタクシー運転手の70代男性を救助したとして、会社員の末吉善次さん(40)、警察官の喜納兼治さん(42)、安谷屋遼さん(26)に感謝状を贈った。

 昨年12月21日午後4時半ごろ、同市港町で末吉さんが車で帰宅途中、前方を走行していたタクシーが歩道に乗り上げ停車。末吉さんが急いで車内を確認すると運転手の男性が意識不明の状態でぐったりしていた。

 近くを巡回していた那覇署地域課の喜納さん、安谷屋さんを呼び止め、運転手の男性を車内から運び出し心肺蘇生しながら119番通報した。救急隊が到着する頃には男性は意識を取り戻していた。

 末吉さんは「初めての救助経験。助かって良かった」と安心し、署員の喜納さん、安谷屋さんは「警察官の教養科目で心肺蘇生の講習を受けていたのが役立った」と話した。

 照屋雅浩消防局長は「迅速かつ的確な対応が一人の尊い命を救った。市民の模範だ」とたたえた。(社会部・城間陽介)

照屋雅浩消防局長(左)から感謝状を贈られる(同2人目から)末吉善次さん、喜納兼治さん、安谷屋遼さん=7日、那覇市消防局

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