30歳の彼氏が「無金利ローン」で高級時計を5本も購入していて不安です。「会社員だから大丈夫」と言っていますが落とし穴はないのでしょうか?

無金利ローンと時計の関係

金融機関ではさまざまなローンを取り扱っており、「無金利ローン」を扱っているようなキャッチコピーもよく聞かれますが、実際は金利が発生するものがほとんどです。

無金利ローンを取り扱っているものは、提携ショッピングローンだけです。そのなかの多くは、家電量販店やスマートフォンの販売店が取り扱っており、発生している金利は販売店が負担しています。そのため、無金利ローンは他のカードローンなどと比べると、金利面でのリスクが小さいといえるかもしれません。高級腕時計の無金利ローンも、同様のことがいえます。

ローンと生活状況について

無金利ローンの落とし穴についての疑問は、和らいだかもしれません。しかし、会社員で安定した収入があったとしても、今回の彼のように5本も購入するのは、彼女からしたら確かに不安になるでしょう。

実際、金融庁の「貸金業利用者に関する調査・研究」の結果によるとキャッシング・カードローンの利用者の借入目的は45.6%が生活費の補てん、29.0%がクレジットカード・ネットショッピングでの後払い決済等で利用代金の支払いの不足を補うためとされています。

腕時計が無金利だからといって、買いすぎて生活費が足りなくなり、このようなカードローンに手を出しては元も子もありません。

日本と海外を行き来する仕事であれば、日本の時間と現地時間が分かって便利かもしれませんが、それでも3本余ります。さらに先ほども紹介したように、無金利ローンを扱っているのは家電量販店などです。無金利ローンのリスクの小ささを考慮するのであれば、腕時計よりも家具家電を充実させることを優先させてもよいでしょう。そのほうが、相談してくれた女性も安心かと思います。

しかし、生活に余裕があるのであれば、腕時計に対する気持ちは否定することはしません。ましてや人気モデルは後年、価値が上がり買値よりも高く売却することができる場合もあります。

ローンと生活状況は、総合的に考えましょう。無金利とはいえ偏ったお金の使い方は、決してオススメはできません。支出が偏ると他のことに綻びが生じ、全体でみると生活が破綻しつつあることもしばしばみられます。

まとめ

本記事では高級腕時計と無金利ローンの関係や、無金利ローンの利用について解説しました。個人の嗜好はさまざまで、高級腕時計を5本そろえること自体は否定するものではありません。しかし、無金利ローンを利用して複数購入することは、優先順位は高いとはいえません。ましてや近い将来、結婚を考えているのであれば趣味・嗜好ばかりにお金を使うわけにはいかないでしょう。 生活状況や周囲のことにも、しっかり目を向けましょう。

出典

金融庁 貸金業利用者に関する調査・研究の結果

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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