JR木次線「おろち号を忘れないで」 沿線の島根・寺領小6年生、大型のイラスト制作 23年に運行終了したトロッコ列車

トロッコ列車「奥出雲おろち号」のイラストを手に記念写真に納まる児童=雲南市木次町寺領、JR日登駅前

 島根県雲南市木次町にある寺領小学校の6年生11人が、昨年運行を終えたJR木次線のトロッコ列車「奥出雲おろち号」の大型のイラストシートを描き、学校近くのJR日登駅に贈った。駅の敷地内に掲示する。

 卒業記念として約1カ月かけて制作した。縦95センチ、横170センチのビニール製シートをキャンバスに、青空の下、線路沿いに咲く桜の間を走り抜けるおろち号を鮮やかに描いた。

 遠足でおろち号に乗車したという6年生男子は「楽しかったおろち号との思い出を振り返りながら描いた。おろち号を忘れないでほしい」と話した。

 日登駅前で贈呈式があり、JR西日本木次鉄道部の小川修司部長(47)は「木次線を利用するきっかけになればうれしい」と期待し、地元の地域自主組織・日登の郷の佐藤弘之会長(71)は「立派な作品だ。これから日が昇るがごとき人生を歩んでほしい」と卒業を控える児童の門出を祝った。

 シートの贈呈は毎年6年生が取り組み、今年で7回目。歴代の作品も駅の待合室や駐輪場で確認できる。

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