次世代地球観測システムの開発始まる―中国

中国科学院航空宇宙情報イノベーション研究院院長の呉一戎氏は8日、「次世代地球観測システム『地球透視』の開発がすでに始まっている」と明らかにした。資料写真。

「地球圏の深い探査を行える次世代観測システムの研究開発は、われわれの科学研究の目標だ」。全人代代表で中国科学院院士を務める中国科学院航空宇宙情報イノベーション研究院院長の呉一戎(ウー・イーロン)氏は8日、「次世代地球観測システム『地球透視』の開発がすでに始まっている」と明らかにした。科技日報が伝えた。

地球システムは大気圏、生物圏、水圏(雪氷圏を含む)、岩石圏などからなる複数の圏が結合した複雑な巨大システムだ。一般的な気象観測・予報では雨量の正確な測定ができない原因の一つは、既存の観測手段では雨雲の内部構造が「見えない」からだ。呉氏は、「『地球透視』は電磁、マイクロ波、レーザー、重力などの透過性、多次元、高密度の新型透視リモートセンシング探査技術を利用し、地球の物理空間と内部構造およびその変化の過程の総合的な探査と詳細な分析を行う。雲の雨量が分かるだけでなく、地下1万mの鉱物資源も見透かすことができる」と述べた。

呉氏によると、「地球透視」システムの新型探査ペイロードはリモートセンシング航空機や衛星などの飛行体に搭載され、航空・宇宙一体化の総合科学実験プラットフォームを形成し、地球システムの重要科学問題のブレークスルーを推進する。(提供/人民網日本語版・編集/YF)

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