勾留中に死亡の元警視正(58)「不起訴処分」に 女性への性的暴行事件

女性に性的暴行を加えたとして逮捕・起訴され、勾留中に死亡した元警視正の男について、広島地検は12日、送検された事件を「不起訴処分」とし、捜査を終えたことを明らかにしました。

不起訴処分となったのは、中国四国管区警察学校の元警視正・岩本幸一容疑者(58)です。

岩本容疑者は10代から20代の女性5人に性的暴行を加えるなどしたとして、4回にわたって逮捕・送検されました。

このうち女性3人への性的暴行事件については起訴され、裁判も始まっていましたが、先月17日、勾留先の広島中央警察署で意識不明の状態で発見され、その後、死亡しました。

広島地検は、▽生前に逮捕・送検された女性2人への性的暴行事件、▽別の女性から携帯電話の番号を聞き出した強要事件、▽岩本容疑者の死亡後に新たに書類送検された性的暴行事件について、容疑者死亡のため、12日付けで「不起訴処分」とし、捜査を終えました。

岩本容疑者は1月の初公判で起訴内容を否認していましたが、広島地裁は起訴された事件について、すでに「公訴棄却」としています。

広島県警は留置施設の監視態勢に問題がなかったか調査を続けています。

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