米比演習でイスラエル防空システム

アメリカとフィリピンの間の毎年恒例の戦争ゲーム「バリカタン(Balikatan)」は、今年ルソン島中部で演習訓練を始める。今年の「バリカタン」の最高責任者、マイケル・ロジコ大佐(Col. Michael Logico)によると、今年の演習では初めて、イスラエルで開発された「SPYDER地対空ミサイルシステム」という防空システムをテスト応用に投入する予定だという。また「ルソン島中部で、対空ミサイルシステムの総合防衛演習を行う予定でもある」と、ロジコ大佐は3月5日のフィリピン国軍記者会見で開示した。それ以外にもフィリピン国軍の現代化計画によって新たに入手した兵器システムも応用され、それと米国の兵器システムとの相互運用性もテストされると言われている。

「SPYDER地対空ミサイルシステム」は、戦闘機・攻撃ヘリコプター・ドローン・飛来ミサイル・誘導弾・ロケット弾などの空中脅威から、重要施設・陸上固定資産・モバイルプラットフォーム・友軍を保護するために設計されている。フィリピン国防総省は2019年に、イスラエル国防省及び製造メーカーのラファエル・アドバンスド・ディフェンス・システムズと、SPYDERのバッテリーを3つ契約した。この契約は総計68億ペソに当たり、フィリピン国軍の現代化プログラムのホライゾン2の一環である。フィリピンは既に2023年9月にバッテリーを2つ受けており、3つ目は2024年中に納入する予定である。

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