【高校受験2024】大阪府公立高入試<社会>講評…やや易化

【高校受験2024】大阪府公立高入試<社会>講評

2024年3月11日(月)、令和6年度(2024年度)大阪府公立高等学校入学者選抜のうち、一般入学者選抜の学力検査が実施された。3月6日の出願締切時点(2024年3月7日発表)で、単位制を除く全日制普通科(専門学科併置校を含む)は募集人員2万884人に対して、学校全体の志願者数が2万1,612人、競争率は1.03倍となった。

リセマムでは、開成教育グループの協力を得て、「社会」の講評を掲載する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。

大阪府<社会>講評

(開成教育グループ 提供)

昨年度からの難易度変化:やや易化

大問1 歴史 易
大問2 地理 標準
大問3 公民 易
大問4 総合 標準

設問数は38問で、昨年より2問減少した。地理12問・歴史12問・公民13問に加え、分野総合問題が1問あり、各分野ほぼ均等に出題されている。大問数は4問で、1問は「地域おこし」をテーマに3分野にまたがった出題であった。昨年度の合格者平均点が低かったこともあり、全体の難易度はやや易しくなった。

出題形式では、記号選択問題が25問で最も多く、次に単独の用語記述が10問、記号選択と用語記述の完答が1問、記述説明問題が3問あった。記号選択が昨年度の22問から3問増え、記述問題が1問減ったことは易化傾向を示す一方で、完答型の問題が昨年度の6問から10問に増えており、バランスをとっている。ただ、設問内容はより基礎的な内容を問うものが多くなった。記述説明問題も、資料の読み取りをもとに素直に答えられる問題が中心だが、条件に合わせて答えることや、資料の用語を正確に引用して答えることに注意が必要である。

地理では、日本地図や世界地図の中での位置関係や農産物、資源に関する基礎知識が問われた。歴史では、資料をもとに同時代のできごとや、世界史との関連が出題された。公民では、憲法の条文の用語補充をふくめ、政治・経済までまんべんなく基本事項が問われている。資料の読み取り問題に関しては、計算を含む丁寧なデータの読み取りや正誤判断が求められる問題が出題されている。


このレポートは2024年3月12日(火)に開成教育グループが作成したもの。

協力:開成教育グループ

編集部

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