「ダブルチート」主演・向井理がテレ東編成説明会に参加。エンターテインメント性とリアルの融合をアピール

2024年4月期のテレ東番組編成の説明会が、東京・六本木のテレ東本社で開催され、4月26日からスタートする「テレビ東京×WOWOW共同製作連続ドラマ ダブルチート 偽りの警官 Season1」(金曜午後8:00)で主演を務める向井理が参加した。

まず、コンテンツ戦略局コンテンツ編成部長・工藤仁巳氏がポイントとして掲げたのは、「テレ東カラーが出るタイムテーブル」。新たな経済報道番組を立ち上げ、ドラマもこれまで以上にエッジの効いた作品を、さらにアニメ枠も増やし、バラエティーもさまざまに改編することで、パワーアップを図る旨を述べた。そして、よりテレ東らしさを前面に押し出した番組の内容については、各番組のプロデューサーが個別に説明。また、“プロデューサー”が“プッシュ”する“ポイント”、略して“PPP”が挙げられた。

「ダブルチート 偽りの警官 Season1」の説明では、主演を務める向井自らドラマの魅力について紹介した。

商店街の交番に勤める真面目な“警察官”と、法で裁けない相手を狙う“詐欺師”という裏表2つの顔を持つ主人公・多家良啓介(向井)が、すべてを欺きながらその目的へと迫っていくクライムエンターテインメント「ダブルチート 偽りの警官」。テレビ東京とWOWOWが共同製作でおくる本作は、既にSeason2の制作も決定しており、WOWOWで6月から放送・配信される(日時未定)。

向井は「2役というか、その詐欺師になるたびに“役柄”が変わるんですよ。詐欺師って詐欺師とは感じさせないといいますか、うそをついている顔をしないことで信じさせるという面がある。だから今回は詐欺師を演じるという意識をあえて1回抜いたんです。詐欺をするために料理人に成りすますなら料理人に、ジャーナリストだったらジャーナリストに、弁護士だったら弁護士にと、その役柄を全うすることで相手をだましていければ、と思ったんです。だから2役というか、何役も、なんなら8役くらいはあるんじゃないでしょうか」とその難しさを説明。

さらに「この言い方が合っているか分からないですが、身近に感じてもらえるんじゃないかなと思っています。僕もこのお話をいただいてからは意識するようになって、いろんな事件や詐欺は迫ってくるんだなと感じました。大それた言い方かもしれませんが、少しでもそういう被害を未然に防ぐことができればいいなっていう思いもあります。とはいえエンターテインメントとしては、被害に遭った方にとって義賊のような痛快なところもあって、それは力技ではなく順序を立てて詰めていくっていうところは、ただスカッとするだけではなく納得していただけるような作品になってると思います。リアリティーとエンターテイメントの両方を感じていただければ」とアピール。ちなみに、木下真梨子プロデューサーが挙げた“PPP”は、向井自身も語った「エンターテインメント性とリアルの融合」だ。

その後、各界から選ばれた語り手たちが偉人、芸能界、モノなどにまつわる逸話を披露していく、4月スタートの知識教養バラエティー「何を隠そう…ソレが!」(水曜午後9:00)の荻野和人プロデューサーが掲げた“PPP”は「ボタンが紡ぐ情報量」。語り手の決めセリフ「何を隠そう…ソレが!」ボタンともう一つ青いボタン「ちなみにそれで言うと…」があり、このボタンを押すことでトークを次々とかぶせていき、派生トークが広がっていくことを狙っていると述べた。

4月8日にスタートするドラマプレミア23「95(キュウゴー)」(月曜午後11:06)は、主演の髙橋海人をはじめ、中川大志、松本穂香、細田佳央太、犬飼貴丈、関口メンディーらが出演する青春ストーリー。倉地雄大プロデューサーは「仲のいいチーム」「音楽・ファッションが90年代」を“PPP”として挙げた。「物語の舞台である1995年の世界観は、当時高校生だった大人には懐かしく、当時を知らない若者にとっては新鮮に感じられるはず」と語った。

4月13日から始まるアニメ「怪獣8号」は、「少年ジャンプ₊」で連載中の人気タイトルが原作。番組担当の山田唯莉子氏が“PPP”とした「三つのリアル」は、怪獣が日常的に現れるというシミュレーションのような“世界観のリアル”、そこに出現する怪獣と戦う人間たちのこだわり抜いた“細かな描写のリアル”、さらに、主人公・日比野カフカの年齢は32歳とアニメにしては高めで、そこからにじみ出る“おじさんのリアル”と力説した。

テレビ東京開局60周年特別企画として、4月28日放送の「JAPANプロジェクト」(午後6:30)は、60年後の世界から日本経済を再生させることを目的としてやって来た、佐々木蔵之介と二階堂ふみ演じる男女2人によるドラマパートと、現在の日本発展の礎を築いてきた過去60年の歴史と、今現在時代を変えるべく挑み続ける挑戦者たちにスポットを当てるノンフィクションパートが交錯する経済番組。鈴木嘉人プロデューサーが掲げた「現在・過去・未来」という“PPP”には、「迷い道にいる日本経済を見つめ直す機会にしたいという思いが込められている」と話した。

そして、5月6日放送のテレビ東京開局60周年特別企画ドラマスペシャル「生きとし生けるもの」(午後8:00)。祖父江里奈プロデューサーが“PPP”として挙げた「テレビ東京とは思えない!! 豪華出演者たちの奇跡の共演」の通り、妻夫木聡と渡辺謙がタッグを組み、余命宣告を受けたがん患者とその担当医が2人で旅に出るヒューマンロードムービーだ。自身が大病を患い、病気を扱うドラマへの出演をためらっていたという渡辺を、同じように難病と闘ってきた脚本家・北川悦吏子氏が説得して結実した作品に関して、「すべての人にとって他人事ではない普遍的な物語」という言葉でアピールした。

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