VTuber事務所「ホロライブ」運営会社 北米に新拠点 「がうる・ぐら」の活躍が追い風に

バーチャルYouTuberの事務所「ホロライブプロダクション」の運営・管理などを行うカバー社が12日、初の海外拠点となる「COVER USA」を北米(カリフォルニア州)に開設することを発表した。営業開始予定は2024年7月以降とした。

昨今、世界的にゲーム・アニメ・漫画を含むエンターテインメント市場が拡大傾向にあり、VTuber市場も日本国内で2023年度に800億円に到達見込み。世界市場においては2028年に約2兆5000億円へと大きく成長すると予測されている。それを背景に「北米市場は自国が所有するIPによるエンターテイメント文化が根付いており、世界的な知名度を誇る日本のキャラクターIPも、その世界展開の始まりは北米のメディアを通して人気と熱狂をつくり出し、マーチャンダイジングやライセンスによって拡大してきた実績があります。このような背景を受け当社は、『VTuber』というカルチャーを漫画・アニメ・ゲームに続く世界で勝負できる日本発の新たなコンテンツ産業として昇華させるため、グローバルでのビジネス・コンテンツ展開を加速する第一歩として、北米に『COVER USA』を開設することといたしました」と海外拠点設営の理由を説明した。

また同社が既に始動している、北米における「ホロライブプロダクション」傘下の英語圏向けVTuberグループ「ホロライブEnglish」初の全体ライブイベントの開催や、各地域の現地企業とのコラボやタイアップといった活動を促進中。その成果として、2023年8月に「ホロライブEnglish」所属の「がうる・ぐら」が北米最大級の配信者アワード「Streamy Awards」で表彰された。このように国内外でVTuber活動が認められる事例が出ていることも「COVER USA」発足の後押しになったことも明かされた。

カバーと同じく、「COVER USA」でも代表取締役社長を務める谷郷氏は「当社は、『VTuber』という日本発のカルチャーを世界中に浸透させるべくチャレンジしております。昨年も20件以上のアニメコンベンションに出演し、LAでの大型ライブコンサートも実現してまいりました。この度、北米におけるVTuberカルチャーの更なる浸透のために、北米拠点を開設させて頂くこととなりました。北米拠点では現地に根ざしたPRや事業の拡大を進めてまいりたいと考えております。今後、現地の企業様と様々なビジネスでご一緒させて頂くことを楽しみにしております」とコメントを発表した。

(よろず~ニュース編集部)

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