ギトギト油をすっきり解決!掃除研究家が伝授する「ツナ缶の処理方法」

【おそうじペコの"ラクして楽しむ"キッチン掃除術vol.11】主婦歴もうすぐ30年。料理も裁縫もてんで成長しないのに掃除に対する情熱だけは人一倍のおそうじペコです!日々探求し続けてきた結果、掃除研究家を名乗るようになりました。そんな掃除研究家・おそうじペコが、ラクしながら楽しく続けられるキッチン掃除術をみなさんに伝授します。

お料理に便利なツナ缶ですが、油もたっぷりなので使用後の缶の処理方法に困りますよね。普通にさっと洗うだけではギトギト汚れやニオイが落ちません。
そこで今回は、汚れ落ちやニオイ対策に有効な「油プレ洗浄」方法と3つのポイントをご紹介します。

気になるツナ缶の汚れとニオイ

使用後のツナ缶を見るとギトギトの油が残っています。この油がおいしさのひとつでもありますが、悩ましいのが汚れの落とし方です。

通常通りに食器洗い用洗剤とスポンジで洗うだけだと、一度洗いではすっきり汚れが落ちません。スポンジにニオイや油が移ったり、シンクも汚れてしまいます。

また、缶に染み付いたニオイもなかなかとれません。そのまま不燃ゴミの日まで保管しているとニオイが染み付いたり、害虫が寄ってくるかもしれないし……など、いろいろ不快です。

でも、缶を洗浄する前にひと手間を加える「油プレ洗浄」なら、ツナ缶をすっきりきれいに処理することができるんです。

「油プレ洗浄」方法と3つのポイント

用意するもの

・ウエス(またはキッチンペーパー)数枚
・アルカリ電解水、菜箸、ゴム手袋
・新聞紙(またはチラシ等の古紙)

ポイント1:油を拭き取る

まずウエスを使って油をふき取ります。缶全体にウエスを浸して全体の油を吸い上げてから、新しいウエスで細かい部分までふきとります。

縁裏にも油やツナが詰まっているので丁寧にふきます。手を使うと缶で切ってしまうので、作業はすべて菜箸などでウエスをつまみながらやってください。

>>参照:【掃除研究家が直伝】一度使うと手放せない!キッチン掃除に大活躍する「キッチン用ウエス」の作り方と活用術

ポイント2:油を分解する

次にアルカリ性の洗剤(ここではアルカリ電解水)を全体に吹き付けます。周囲に飛び散るので、古紙の上で作業しましょう。使用する洗剤はお掃除用のアルカリ性の洗剤でも、セスキ炭酸ソーダでも、油汚れに強いものであれば代用できます。

アルカリ性分が油を分解するため、残った油をしっかり落としてニオイも除去します。このひと手間をすることでギトギト汚れだけでなく、ニオイを抑えることができます。

2~3分よくなじませて油が分解したら洗剤成分をウエスでふきとります。

※注意点
アルカリ性の洗剤はアルミ缶に使用すると変質してしまうので、スチール缶のみに使用するようにしてください。

その後、食器洗い用洗剤をつけたウエスで洗ってすすぎます。縁の裏もきれいに洗います。

使用したウエスはすべて重ねた古紙につつんで廃棄します。

ポイント3:乾燥させてからゴミ箱へ

洗浄後はそのままゴミ箱へ入れず、しっかりと乾燥させてからにしてください。きれいに洗っても、水分が残ったままゴミ箱に入れてしまうと湿度で雑菌が発生してしまうおそれがあります。食器と同じように、ウエスで一度拭いてから完全に乾燥させてゴミ箱に入れるのがポイントです。

油の「プレ洗浄」は他にも有効

乾燥後は顔を近づけてもニオイはほとんど感じません。ゴミ袋へ入れて保管していても、不快なニオイや雑菌は発生しない状態です。

油汚れの「プレ洗浄」は、オイル漬けの缶詰や使用後のドレッシングボトルなど、油の保存容器を破棄する時にも活用できます。油を分解してふき取ることで、その後の洗浄がラクになるだけでなく、排水溝への油の流出も抑えられ、キッチンの衛生面にもつながります。ぜひ実践してみてくださいね。

メイン画像提供:Adobe Stock


おそうじペコ

掃除研究家。資格等「ハウスキーピングコーディネーター2級」「掃除能力検定士5級」主な著作物「暮らしを楽しむお掃除エッセンス」「魔法の1分そうじ」「お掃除やる気スイッチ」「ゆるく身につく家事のきほん」等。SNS、メディアを通じて掃除に関する情報を発信しています。日々、暮らしに役立つ掃除術について探求中。

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