桃太郎や昇り竜…色鮮やか 端午の節句彩る「五月のぼり」制作ピーク いちき串木野

天日干しされる五月のぼり=12日、いちき串木野市の亀崎染工

 端午の節句に掲げる「五月のぼり」作りが、鹿児島県いちき串木野市の亀崎染工でピークを迎えている。12日は青空の下、桃太郎や昇り竜が描かれた色鮮やかな品々が天日干しされ、風になびいた。4月頃まで続く。

 同社の五月のぼりは県指定の伝統的工芸品で、主なサイズは長さ約6メートル、幅約0.7メートル。のりで絵柄の輪郭を描いた後、染料を塗って乾かし、のりを洗い落とす「印染」と呼ばれる技法を用いる。今季は職人ら8人で1月から作業を始めた。

 受注数は少子化などの影響で減少傾向という。亀崎昌大社長(51)は「屋内用の小さなサイズも作って対応している。家族が思いを込められるようきれいに仕上げていく」と話した。

〈別カット〉天日干しされる五月のぼり=12日、いちき串木野市の亀崎染工
作業場に干される五月のぼり=12日、いちき串木野市の亀崎染工

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