中国の対外開放は世界経済に重要な貢献 エアバス中国CEO

中国の対外開放は世界経済に重要な貢献 エアバス中国CEO

 安徽省の合肥新橋国際空港に駐機するエアバスA320型機。(2023年12月23日撮影、合肥=新華社配信)

 【新華社パリ3月12日】欧州航空機大手エアバスの執行委員会メンバーでエアバス中国の最高経営責任者(CEO)を務める徐岡(じょ・こう)氏はこのほど、新華社の書面インタビューに応じ、中国はエアバスにとって極めて重要な戦略的パートナーだとし、「中国が安定した対外政策と包容力のある開放の姿勢を続けることは、世界経済の繁栄と発展に重要な貢献を果たしていくと確信している」と述べた。中国は改革開放を全面的に深め、中国式現代化を全面的に推進し、世界に発展のチャンスを絶えずもたらしていると評価した。

 徐氏によると、中国はハイレベルな対外開放を堅持し、外国人が中国で仕事や学業、観光を行う際の利便性を持続的に高め、世界のより緊密なつながりを推進している。この理念は航空業の重要な使命と図らずも一致し、欧州に根ざすグローバル企業として、エアバスは多国間主義と自由貿易を一貫して支持し、協力・ウィンウィンを提唱する。

中国の対外開放は世界経済に重要な貢献 エアバス中国CEO

四川省成都市にあるエアバス航空機ライフサイクルサービスセンターの外観。(1月24日撮影、成都=新華社記者/劉坤)

 エアバスは数十年にわたり、中国にとって信頼に値する長期的パートナーになることに力を入れてきた。中国のサプライチェーンは高い強靭(きょうじん)性と競争力を備え、世界の航空業界にとって不可欠となっている。エアバスは中国と航空分野で行うより多くの協力に対し、開放的な姿勢で取り組んでいるという。

 エアバスは中国が質の高い発展を求める過程で、高効率の製品と良質なサービスで力を尽くすだけではなく、多くのメリットを享受することもできると表明。例えば、中国は先進製造業の発展を大いに支持しており、航空産業は先進製造業の「王冠の真珠」であることから、各級政府から重視されていると述べた。このほか、中国は内需拡大に力を入れており、各地で空港などのインフラ整備が積極的に進められ、これが航空旅客のアクセス性を高め、飛行機移動の潜在力を喚起するとみられるとした。

中国の対外開放は世界経済に重要な貢献 エアバス中国CEO

エアバスの天津最終組立工場。(資料写真、天津=新華社記者/趙子碩)

 徐氏は、従来型化石燃料を持続可能な航空燃料(SAF)で代替することについて、航空業界の現時点で比較的成熟した二酸化炭素(CO2)排出削減リューションだとの見方を示した。中国はSAFの原料調達や生産・加工の面で大きな優位性を誇り、これは航空業の「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)の一つだと指摘した。エアバスは既に中国での試験飛行と納入時の飛行にSAFを使用しており、中国の関連部門や機関と共にSAFの大規模な生産・利用を共同で推し進め、航空業のグリーン(環境配慮型)・低炭素化を推進していると説明した。

 エアバスは循環型経済の発展にも注目していると付け加えた。今年1月には成都市でエアバス航空機ライフサイクルサービスセンター(ALSC)の営業を開始し、航空機の駐機、メンテナンス、改装、解体、回収、中古パーツのリサイクルなどを含むワンストップサービスを提供し、航空機重量の90%以上のリサイクルが可能だとした。

 徐氏はまた、数十年にわたって中国に根を下ろしてきた外資系企業として、エアバスは中国がハイレベルな対外開放を推進し、外資系企業のために安全かつ安定的で予測可能なビジネス環境を提供し続け、中国での発展と投資に常にチャンスと自信を与えてくれることをうれしく思うと述べた。今後も中国のパートナーと手を携え、中国航空業の質の高い発展を共同で推進し、中欧間のハイテク産業、航空宇宙産業協力の模範となることを目指すとの決意を示した。

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