「ああ、衝撃の結末だ…」東京五輪3冠の韓国アーチェリー女子がまさかのパリ行きを逃がす大波乱! 現地メディアは「五輪金メダルより過酷だった」

韓国スポーツ界がまさかの展開に揺れている。

現地3月11日、韓国国内で開催された女子アーチェリーの代表選考会。東京五輪で3つの金メダルに輝いた23歳のアン・サンが出場24選手中16位以内に残れず、次ラウンド進出を果たせなかった。なんと若き世界女王がパリ五輪の出場権を逃したのだ。

アン・サンは3年前の東京五輪で混合団体、女子団体、個人の3種目で金メダルを獲得した。ひとつの五輪本大会で女子アーチェリー選手が3冠を達成したのは1904年以来の快挙。大会中はいわゆる“フェミニスト騒動”で一部からバッシングも浴びたが、「恐れずにただ射貫くのみ」と平常心を維持して栄冠を掴み、「驚異の精神力を持つアスリート」と国内外で称えられた。

しかし、韓国でアーチェリーはもはや国技とも言える競技で、世界のトップを突き進む。五輪は1988年ソウル五輪での種目正式採用から、女子団体は9連覇を継続している。アン・サンは昨年のアジア大会でも個人銀メダル、団体金メダルと活躍したが、それでも国内の選手層は分厚く、競争は苛烈を極めた。国内予選の16位以内には23歳のアン・サンより若い選手が数多く食い込むなど、新陳代謝も急激に進んでいる。
韓国放送局『JTBC』は「ああ、衝撃の結末だ。東京五輪で3冠のアン・サンがパリ行きの権利を逸するとは! 今回の選考会は誰が勝ち残るかより、誰が脱落するのかに注目が集まっていたが、アン・サンが苦杯を舐めることとなったのだ」と報じ、「彼女はまだ若い。五輪以降の巻き返しに期待したい」と続けた。

さらに全国紙『スポーツ朝鮮』は「公平にして残酷な現実だ。いまや女子アーチェリーは五輪で金メダルを獲るよりも、韓国国内の選考会を勝ち抜くほうが過酷なのである」と論じた。

構成●THE DIGEST編集部

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