コロナ後遺症に経済支援を 患者ら、署名呼びかけ

署名への協力を呼びかけるヒラハタクリニックの平畑光一院長(左端)や後遺症患者ら=10日、東京都渋谷区

 新型コロナウイルス感染症の後遺症に苦しむ当事者らの団体「全国コロナ後遺症患者と家族の会」が、国の経済支援などを求め、インターネットで賛同の署名を募っている。会代表で40代の伊藤みかさん(仮名)は「社会が平常に戻る中、後遺症の患者は置き去りにされている」と強調。署名活動は15日までで、国への提出を目指す。

 今月10日、会のメンバーは東京都のJR渋谷駅前で署名への協力を呼びかけた。倦怠感のため保育士を辞め、5分以上続けて歩くこともできないという30代女性は「苦しんでいる人は大勢いる」と涙ながらに訴えた。

 会によると、仕事ができずに困窮するケースが多く、傷病手当金延長や社会保険料減免を要望。後遺症に対応する医療機関の拡充や、スムーズに職場復帰するための企業への啓発も求めている。

 多数の患者を診察し、署名活動をサポートするヒラハタクリニック(東京)の平畑光一院長は「国はもっと対策を打つ必要がある」と話す。

 署名サイトのURLはhttps://voice.charity/events/641

© 一般社団法人共同通信社