梓設計ら/施設運営DXを支援、ワンストップツールをリリース

梓設計とグループ会社の梓総合研究所(AIR、東京都千代田区、田中明彦社長)は13日、施設運営のDXを支援するソリューション「AIR-Plate」をリリースする。BIMビューワーや台帳管理、データ検索などを一括で搭載しており、誰でも容易に扱える操作性を実現した。月ごとの定額制で、無制限にデータを格納できる。維持管理の効率化や、将来のロボット導入などを見据えたデータベースプラットフォームとして活用してもらう。
竣工図書や各種台帳、修繕更新計画など建物に関する情報や保全計画を、BIMなどとひもづけて一元管理するFM(ファシリティーマネジメント)基盤となる。暗号化技術や、必要な情報だけを共有する権限付与機能も備える。報告書などの半自動作成機能や、改修など案件の進捗(しんちょく)管理機能も搭載。データベース構造は自由にカスタマイズできる。
取り入れた情報は、AIとの対話により容易に検索が可能。データを活用した効率的な施設運用によってライフ・サイクル・コスト縮減などを後押しする。管理ノウハウや環境性能をデータ化することで、省人化やカーボンニュートラル(CN)対策にも有効とみている。
スタンダードプランで、データベース管理やファイル格納、BIMビューワーなどを提供。施設規模に応じた利用料で延べ2万平方メートルの場合、月額20万円となる。建物をスキャンし、内外の形状や寸法を遠隔地で確認できる機能などのオプションや、コンサルティングの追加支援サービスも用意している。利用に当たっては、事前にデータベース構築が必要になる。
BIMを整備せずに平面図データだけでも対応でき、幅広い活用が想定される。梓総合研究所の田中社長は「(超スマート社会である)ソサエティー5・0に向けたプラットフォーム基盤にしたい」と話す。

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