中村俊輔が横浜FCで現役の頃から、よくやっていたという。チームの全体練習が終わったあとのシュート練習。それは俊輔がコーチになってからも変わらず、「指導者になられてからのほうが頻度は多いと思います」とGK市川暉記は教えてくれた。
「別に話しているわけではないんですけど、お互いに週1ぐらいで、やるんだろう、みたいな感じで。基本、オフ明けにやっています」
かつて日本代表で10番を背負い、欧州クラブでも活躍した稀代のファンタジスタとの“レッスン”。25歳の守護神はどう感じているのか。
「引退してからでも、本当にチームで一番シュートが上手いと思います。世界で活躍してきた技術っていうのは衰えないというか。いつもありがたいなと思いながらやらせてもらっています。
同じフォームで、いろんな球種が蹴れたりとか、球種だけじゃなくて、スピードも変えてきたり。緩急があったり、タイミングをずらしてきたりとか。いろいろ俊さんなりに考えてやってくれているのかなというのは感じています」
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ナイスセーブもあれば、逆を取られて悔しがる姿も。一つひとつのシュートに対峙し、力をつけている。
「俊さんとシュート練習ができるのは、素直に自信になります。あれだけのクラスの選手とやれることはあんまりないと思うし、ああやってマンツーマンでやってくれることもないだろうし。そこで止められているとか、止められるようになってきたら、自分の中でまた自信になるのかなと思います」
昨年はシーズン途中にガンバ大阪にレンタル移籍。横浜FCに復帰した今季は開幕からゴールマウスに立つ。成長著しい背番号21のさらなる飛躍に注目だ。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)