社会人2年目の息子は貯金「ゼロ」だそうです…20代はみんなそうなのでしょうか?

社会人2年目の平均貯蓄額

まずは、社会人2年目の平均貯蓄額を見てみましょう。ソニー生命保険株式会社の「社会人1年目と2年目の意識調査2023」によると、社会人2年目の方が、1年目のときにためた貯蓄額の平均は49万円とのことでした。

表1

※ソニー生命保険株式会社「社会人1年目と2年目の意識調査2023」を基に筆者作成

貯蓄額で最も多かったのは100万円以上であり、50万円以上の貯蓄をしている割合が43.6%と、半数近くを占めています。対して、全く貯蓄をしていない方は、14.4%いることが分かりました。同じ社会人1年目でも、貯蓄に対する意識には大きな差があるといえます。

30歳までの目標貯蓄額

同調査によると、社会人2年目の方が、30歳までの目標としている貯蓄額の平均は788万円とのことです。社会人1年目における平均貯蓄額の49万円とは、739万円の差があります。詳しい内訳は、表2の通りです。

表2

※ソニー生命保険株式会社「社会人1年目と2年目の意識調査2023」を基に筆者作成

表2を見てみると、「500万〜600万円未満」の割合が最も多い結果となりました。次いで「1000万〜2000万円未満(17.4%)」「100万円未満(14.2%)」と続きます。20代は、趣味や遊びなどの自分に使うお金が多いことも考えられるため、貯蓄に対する意識の差が垣間見えます。

また、社会人2年目を24歳と仮定した場合は、30歳になるまでの年数は6年間です。平均目標額の788万円を達成するには、1年間で約131万円ためる計算となります。毎月およそ11万円を貯蓄に回せれば、平均目標額を達成できることになります。

貯蓄を殖やす方法

ここで、貯蓄がある20代が、貯蓄を殖やすために何をしているのかを見てみましょう。

SMBCコンシューマーファイナンス株式会社の「20代の金銭感覚についての意識調査2024」によると、お金をためるためにしていることには、以下のものがあるようです。

__・預貯金をしている
・貯蓄型保険に加入している
・節約をしている
・投資をしている__

銀行にお金を預けてためている方以外にも、投資をして資産を運用しているという声も聞かれました。

また同調査では、2024年1月にスタートした新NISAについて、知っている20代は65.6%、利用する予定があると回答した方は30.5%でした。この結果から、20代で資産形成に興味を持ち、実際に利用を検討している方は3割ほどいることが分かります。

若いうちから貯蓄を始めておくことが大切

今回の結果から、社会人1年目のときに全く貯金をしていない方は、14.4%いることが分かりました。貯蓄に対する意識は二極化しており、計画的に取り組んでいる方では、100万円以上ためているケースもあるようです。

今後の物価上昇に対応するためにも、20代から貯蓄について考えて、将来に備えて早めに準備を始めることが大切といえるでしょう。

出典

[ソニー生命保険株式会社 社会人1年目と2年目の意識調査2023
(図4)社会人1年目の生活で貯蓄した金額
(図5)30歳時点の目標貯蓄額](https://www.sonylife.co.jp/company/news/2023/nr_230420.html)
[SMBCコンシューマーファイナンス株式会社 20代の金銭感覚についての意識調査2024
Q.預貯金・貯蓄型保険の加入について、自身の状況にあてはまるものは?(8ページ)
Q.投資(株式投資、仮想通貨、実物投資、ポイント運用・ポイント投資など)をしているか?(15ページ)
Q.2024年1月にスタートする“新しいNISA(新NISA)”を知っているか?(18ページ)
Q.“新しいNISA(新NISA)”を利用する予定があるか?(18ページ)](https://www.atpress.ne.jp/releases/383400/att3834001.pdf)

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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