米大統領選、バイデン・トランプ両氏の党候補指名確定 前回に続き再対決へ

Joseph Ax

[12日 ロイター] - 11月の米大統領選に向け民主党のバイデン大統領と共和党のトランプ前大統領は12日、それぞれ党候補指名を獲得することが確定し、2020年に続き本選で再対決することになった。

南部ジョージア州やミシシッピ州、西部ワシントン州などで予備選が実施され、エジソン・リサーチによると、バイデン氏は党候補指名に必要な1968人の代議員を確保した。

共和党も同日、ジョージアなど4州で予備選を行い、トランプ氏が党候補指名に必要な1215人の代議員を得た。

トランプ氏の唯一の対抗馬だったヘイリー元国連大使は予備選などが集中した3月5日のスーパーチューズデー後に選挙戦から撤退しており、バイデン氏も有力な対立候補は不在で、両氏とも党候補指名争いでの勝利が確実視されていた。

米大統領選で同じ候補が再対決するのは1956年以来約70年ぶりとなる。

バイデン氏は声明を発表し、トランプ氏が「米国の理念そのものを脅かす恨みと復讐(ふくしゅう)、報復」の選挙戦を展開していると非難。「有権者はこの国の未来について選択を迫られている。立ち上がって民主主義を守るのか、それとも他者に破壊させるのか。選択の権利を回復し自由を守るのか、それとも過激派に奪わせるのか」と問いかけた。

トランプ氏はソーシャルメディアに投稿した動画で、バイデン氏を米史上「最悪」の大統領と呼び、勝利を祝うのに時間を割くことなくバイデン氏打倒に力を注ぐと強調した。前例のない政策を実施し、「米経済を世界史上最高にする」と訴えた。

トランプ氏は4件の刑事裁判を抱えており、従来から支持基盤が弱い都市部の高学歴層の支持がさらに低下する可能性がある。

バイデン氏には高齢不安がつきまとう。

本選に向けてメキシコ国境での移民対策や米経済も重要な争点となる。

© ロイター