まだ「ゴルフが壊れてる」 松山英樹の第5のメジャーへの希望は

月曜から会場入りして調整(撮影/桂川洋一)

◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 事前(12日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)◇7252yd(パー72)

オーランドでの「アーノルド・パーマー招待」を終えた翌日、会場近くの自宅から車を走らせる。第5のメジャーが2019年に3月開催に戻ってからは、約2時間の北上ルートが松山英樹にとっても恒例になった。疲れも見せずその月曜日(11日)からコースで打ち込むのもお馴染みの光景だ。

開幕2日前の12日(火)は午後、初出場の久常涼と練習ラウンドを行った。アウト9ホールをチェックした松山は「例年よりラフは長いと思いますし、グリーンも速い。これで硬くなったらタフな戦いになる。風次第かなと」と分析。コースコンディションの変化は最初から“あるもの”と捉えている。週末の雨予報も頭に据え「全然予想ができない1週間になる」と警戒した。

初出場の久常涼(左)と事前ラウンド(撮影/桂川洋一)

「壊れました。自分のゴルフが」と吐き出したのが3日前。アーノルド・パーマー招待は首位で入った決勝ラウンドで後退し12位に終わった。「きょうも壊れてました」と遠い目をしつつ、熱のこもった居残り練習では時折笑顔も見せる。

「ジェネシス招待」でつかんだ2年ぶりの優勝の好影響はこんなところにもある。ロサンゼルスのリビエラCCでは直前の「WMフェニックスオープン」の不調を覆して最高の結果にたどり着いた。「徐々に徐々に。フェニックスからリビエラで1回、そういうのがあったのがプラス。思い出してできれば」

昨年は自己最高5位(撮影/桂川洋一)

2018年には初日にTPCソーグラス名物の17番(パー3)で2回池に入れて「8」をたたいた。最終日最終組を回った16年、コロナ禍で第1ラウンドの「63」が幻になった20年を経て、昨年自己ベストの5位フィニッシュ。あらゆる感情を味わってきたコースと、全力でまたぶつかる。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/桂川洋一)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン