田嶋会長(日本サッカー協)に知事感謝状 JヴィレッジやJFAアカデミー福島の設立に尽力

内堀知事から感謝状を受ける田嶋会長(左)。右は宮本専務理事

 福島県は12日、Jヴィレッジ(楢葉・広野町)やJFAアカデミー福島の設立に尽力した日本サッカー協会の田嶋幸三会長に知事感謝状を贈った。

 教育活動や地域振興、東日本大震災からの復興に貢献したとして、内堀雅雄知事が県庁で田嶋会長に手渡した。内堀知事は県企画調整部長だった20年前から、JFAアカデミー福島の設立などで田嶋会長と深く関わってきたとし、「復興のシンボルとして大きな勇気、力の源になっている」と感謝した。

 後任として会長に就く元日本代表主将の宮本恒靖専務理事が同席した。

【一問一答】

■田嶋会長 震災1カ月で再開奇跡

 田嶋会長はJヴィレッジの営業再開、JFAアカデミー福島の県内帰還に感謝の思いを述べた。

 ―福島県への思いは。

 「(Jヴィレッジの設立に関わり)年の半分くらい、Jヴィレッジにいた年もあった。日本サッカーの黄金期の選手がここで鍛えられた」

 ―JFAアカデミー福島は静岡県に避難を余儀なくされた。

 「震災発生1カ月後に静岡で速やかに再開できた。これは奇跡としか言いようがない。福島県や静岡県の皆さんのサポートがあってこそだ」

 ―4月に静岡県から福島県に完全帰還する。

 「選手たちには社会貢献の気持ちを忘れず、リーダーとして活躍してほしい」

■宮本専務理事 にぎわいづくりに貢献

 宮本専務理事はJヴィレッジで全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技が固定開催されることについて、競技環境の整備や地域のにぎわいづくりに貢献する考えを示した。

 ―日本サッカーをどう発展させるか。

 「ワールドカップ(W杯)で好成績を残すため、選手育成が重要だ。JFAアカデミー福島のレベルアップは必要不可欠であり、重要な役割を担うと期待している」

 ―Jヴィレッジでのインターハイ固定開催に協会としてどう関わるか。

 「選手たちにとって良い環境を整えたい。(固定開催は地域への)経済的な効果もあるだろう。復興のためにやれることをやっていきたい」

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