LIV、サウジ系ファンドとの統合はいつ PGAツアートップ明言避ける

「交渉は加速している」とも言ったが…(撮影/桂川洋一)

◇米国男子◇ザ・プレーヤーズ選手権 事前(12日)◇TPCソーグラス ザ・プレーヤーズ・スタジアムコース(フロリダ州)◇7252yd(パー72)

PGAツアーのジェイ・モナハン・コミッショナーが12日、サウジアラビアの公共投資基金(PIF)との契約交渉が合意に至っていないことを明らかにした。公式会見で「何度も繰り返し話してきたが、公の場で交渉するわけにはいかない」と具体的な内容及び見通しに関して明言を避けた。

ツアーは昨年6月、対立構造にあるLIVゴルフを支援してきたPIFの資金を受け入れる姿勢を示した。LIVとの統合に向け、当初設定されていた昨年末の交渉期限を過ぎても、進展が発表されないままだ。

年明けにはジョン・ラーム(スペイン)がLIVに電撃移籍。モナハン氏はPIFの最高責任者ヤシール・アル・ルマイヤン氏と最近も面会したといい「一緒に時間を過ごすたびに交渉は加速している」と述べた。

ツアーは1月末に投資グループ「ストラテジックスポーツグループ」(SSG)と提携し、商業ベンチャー「PGAツアーエンタープライズ」の設立を発表した。CEOをモハナン氏が務める。「委員会の支持を得ており、(組織を)リードするのに私は適任だと思っている。実行する決意だ」と自信を見せた。MLBのボストン・レッドソックス等を持つSSGのプロスポーツにおける投資実績はPIFにとっても「魅力的」だと付け加えた。

交渉が不成立に終わる可能性を問われると、「(決裂したら)今の状況と変わらないことになる。我々のゲーム(ツアー)を統合できず、この特別な時間を有意義に使えなかったことになる。しかし、そうなることを私は考えない。できるかどうかに集中している」と覚悟を口にした。(フロリダ州ポンテベドラビーチ/桂川洋一)

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