『モンハン』“アイルー”の初期デザインは「ゴブリン」だった…一歩間違えるとオトモゴブリンになっていたかもしれない

『モンハン』“アイルー”の初期デザインは「バッキバキのゴブリン」だった…もしかするとオトモゴブリンになっていたかもしれない

カプコンは3月12日(火)、「モンスターハンター20周年記念 スペシャル番組!! Supported by ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」を配信。番組では『ストリートファイター6』とのゲーム内コラボや、SEIKOとのコラボウォッチなどが発表されたほか、シリーズのプロデューサー・辻本良三氏とディレクター・藤岡要氏によるシリーズの過去作を振り返る開発者対談が行われました。

その中の初代『モンスターハンター』の制作秘話で、今やシリーズのマスコットとしての地位を確立しているモンスター「アイルー」が実は「バッキバキのゴブリン」としてデザインされていたことも明かされています。

◆今ではすっかりお馴染みの「アイルー」

2004年3月11日にPS2向けに発売された初代『モンスターハンター』における「アイルー」は、モンスターとしてフィールドに現れるほか、ミナガルデ(オンラインロビー)に獣人族のハンターアイルーがいるなど、脇役的ポジションで登場していました。

『モンスターハンターライズ』より

その後、『モンスターハンターポータブル 2nd G』ではオトモアイルーとしてハンターを助ける心強い(?)相棒になったほか、『モンスターハンタークロス』ではニャンターとしてプレイヤーが自ら操作できるようになるなど、時を経てシリーズにおける欠かせない存在となりました。

◆バッキバキのゴブリン

今回の番組では、初代『モンスターハンター』が生まれた経緯が語られており、カプコンで「ネットワークゲームを作ろう」という施策で生まれた3本のうちのひとつが本作だったことが明かされたほか(なお、その他はレースゲーム『アウトモデリスタ』と、『バイオハザード アウトブレイク』の2作品)、最初に作られたモンスターは「リオレイア」であったことから、初代『モンスターハンター』のロゴにはリオレイアがいることなどが明らかになっています。

また、初期コンセプトは王道なファンタジー作品であったとのこと。ガチガチな王道ファンタジースタイルのいわゆる“普通のドラゴン”などが登場するもので、そこから自分たちなりにデザインしたものを、オリジナリティを持ったデザインにしようと考えた結果、今の形に落ち着いたようです。

チャチャブーのデザインに近いものになっている。

その過程でアイルーは、最初のデザイン案では「バッキバキのゴブリン」であり、今の可愛らしい猫のような姿とは大きく異なり、洞窟の奥から出てきそうな恐ろしいものでした。これについて藤岡要氏と辻本良三氏も、デザインを今のものに変えて「本当に良かった」と話しています。


余談ですが、初代『モンスターハンター』のミナガルデにいるハンターアイルーは語尾に「ゴブ」をつけて話しているなど、ゴブリンであった名残は作品内でもみることができました。

そのほか番組ではさまざまなタイトルについて開発秘話が語られています。気になる方は、ぜひご覧ください。

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