下北沢で迷惑行為「落書き動画」 警視庁が捜査開始

下北沢で数々の迷惑行為か。世田谷区のコンビニの看板などに落書きをする動画がSNSで拡散され、波紋を呼んでいます。警視庁が建造物損壊の疑いで捜査を開始しました。

SNSに投稿され、拡散されている動画。世田谷区の下北沢で太いペンのようなものを手にした人物が至るところに「落書き」していきます。証明写真機や、コンビニの看板にまで。その後、コンビニに入った男はおにぎりを4つかばんに入れ、会計をせずに店の外へ。万引きしたようにも見えます。

下北沢で行われた様々な悪質な行為。3月12日に若者たちでにぎわう街を訪れると、落書きが残っていました。

記者:「こちらの古着屋の外壁は大きく落書きされています」

この店の落書き被害は今月5日に発覚したということです。さらに、同様の落書きは下北沢の様々なところで確認されました。

一方、落書きの被害は都内の別の場所でも。拡散された別の動画では、新宿駅近くの案内板に大きく落書きする様子が映っていました。落書きされたとみられる看板を確認しに新宿に向かいました。

記者:「落書されたとみられるこちらの看板、現在は消されているんですが、よく見てみると落書きの跡があります」

今回、多くの落書きが確認された下北沢の街の人に、問題となっている動画を見てもらいました。

街の人:「あまりよろしくない。やめてほしい。悪目立ちして、お店であればお客さんが減ってしまうかもしれない」「「えー下北沢か」となってしまう原因の1つになりうるかなと。あまり汚いイメージだと「他のところでもいいか」とか、治安が悪いイメージになってしまう」

街のイメージの低下にもつながりかねないこの迷惑行為。警視庁では下北沢の落書きについて、3月12日までにコンビニエンスストア2店舗から被害届を受理していて、建造物損壊の疑いで捜査しているということです。

落書き・万引きと、卑劣な行為が撮影された動画について詳しくみていきます。世田谷区の下北沢エリアで撮影された動画には、1人の男が自撮りでコンビニや店舗の外壁など少なくとも5カ所に、手慣れた様子で落書きする様子が写っていました。また、落書きをしたコンビニ2店舗では、合わせておにぎり7個を万引きする様子も撮影していました。

これらの行為は、もちろん犯罪で、落書きについては、警視庁が建造物損壊罪の疑いで捜査しています。これは器物損壊罪よりも罪が重く、5年以下の懲役に科される可能性があります。また、万引きについては窃盗罪にあたる可能性があり、10年以下の懲役、または50万円以下の罰金を科されるものです。

下北沢での落書き被害について、世田谷区の保坂区長は自身のSNSで、「シモキタの街を創るために費やしてきた地域の努力を嘲笑するように『落書き』は絶対許せない」と怒りをにじませています。

また、動画を投稿したアカウントでは、渋谷の国道の立体交差や、新宿の案内地図に落書きする動画も投稿されていて、都内の複数個所で、犯罪行為を繰り返している可能性があります。

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