小川は開幕投手白紙に、故障者続出で「不安すぎる」ヤクルト投手陣

ヤクルトの開幕投手が有力視されていた小川泰弘が、コンディションの影響で今後の登板予定が白紙であることが報じられた。

小川は2024年3月2日のオープン戦・中日戦(バンテリン)で3回2安打無失点の好投。順調な仕上がりを見せていたが、8日の阪神戦(甲子園)の登板を回避。コンディションに問題を抱えているとみられ、ノースロー調整となっている。

「他球団に比べると正直見劣りするし層も薄い」

エースとして期待される右腕が開幕不在となると、首脳陣が描く構想に狂いが生じる。ヤクルトは春季キャンプから故障者が相次いでいる。右肘痛からの復活を目指す奥川恭伸が、コンディション不良を訴えてキャンプ中に途中離脱。実戦復帰のメドが立っていない。23年シーズンに守護神で33セーブをマークした田口麗斗も下半身のコンディション不良で離脱。近日中に実戦登板するとみられるが、コンディションに不安を残す。

ヤクルトの一番の懸案事項は投手陣だ。リーグ3連覇を狙った23年シーズンは5位に低迷。チーム防御率3.66はリーグワーストだった。巻き返しを誓う今季だが、柱として期待される投手が相次いで故障する事態で前途多難だ。

スポーツ紙記者は「高橋奎二、サイスニード、吉村貢司郎、小澤怜史、石川雅規が先発ローテーションの候補になるが、他球団に比べると正直見劣りするし層も薄い。投手陣は不安すぎますね」と表情を曇らせる。

打線は村上宗隆、山田哲人、オスナ、サンタナと強打者をそろえてリーグ屈指の破壊力を持つだけに、投手陣の整備がカギを握ることになる。(中町顕吾)

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