中国外交部「国民の健康を守ることは正当」 日本産水産物の禁輸で

中国外交部「国民の健康を守ることは正当」 日本産水産物の禁輸で

中国外交部。(資料写真、北京=新華社記者/李賀)

 【新華社北京3月13日】中国外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は12日の定例記者会見で、岸田文雄首相が11日、中国による日本産水産物の全面的な輸入停止に関し、科学的根拠のない規制措置を認めないとし、規制措置の即時撤廃を中国に促すと表明したことについて質問を受け、次のように述べた。

 福島の放射性汚染水海洋放出は全人類の健康、グローバルな海洋環境、国際的な公共利益に関わる。中国を含む各国が防護・対応措置を取り、食品の安全と国民の健康を守ることは完全に正当で理にかない、必要なことだ。

 汚染水の放出が始まって以来、福島原発では作業員に汚染水がかかったり、浄化装置から汚染水が漏れたりする事故が相次ぎ、福島原発に深刻な安全問題が確かに存在することが証明され、東京電力の内部管理の混乱や日本政府の監督管理の不備が浮き彫りになった。これは国際社会の懸念を高め、海洋放出は「安全」で「信頼できる」といった日本の言説がまったく信頼を得られないものであることをあらためて示した。

 われわれは日本に対し、国際社会の懸念を高度に重視し、周辺の隣国などの利害関係者が実質的に参加する効果的で長期的な独立した国際モニタリングの仕組みの構築に全面的に協力し、放射性汚染水の海洋放出が取り返しのつかない結果を招かないようにすることを促す。

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