地域にも賃上げ・初任給引上げは波及してきている=地銀協会長

Ritsuko Shimizu

[東京 13日 ロイター] - 全国地方銀行協会の五島久会長(福岡銀頭取)は13日の会見で「地域にも賃上げや初任給引上げは波及してきている」との見方を示した。優秀な人材の獲得の必要性は中小企業も変わらず、処遇の改善などに動いているという。

日銀によるマイナス金利解除が実施された場合には「短期的な影響としては、有価証券、為替のポジションで評価損益に影響が出る可能性がある。取引先の決算に評価損益の影響が出た場合には、信用コストに影響する可能性もある」と指摘した。

ただ、3月、4月に政策修正があるのではないかということは「かなり広く意識もされている」とも指摘。今の金利、為替の水準は「ある程度織り込まれて推移している」と述べ、イールドカーブ・コントロール(YCC)見直し時に大きく相場が動いた時と比較し「同じような相場の大きな動きは想定し難い」との見方を示した。

さらには「各銀行はリスク管理の分野で細心の注意を払ってやっている。銀行のリスク管理に大きな影響が出るとは考えていない」とし、日銀に対しては、市場がボラタイルにならないようコミュニケーションを丁寧に進めてほしい、と求めた。

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