郷土史、掘り起こし継承へ 群馬・利根沼田歴史散歩の会が機関誌を創刊 半年1回

創刊された「利根沼田歴史散歩」

 地域研究に取り組む利根沼田歴史散歩の会(金井竹徳会長)が、機関誌「利根沼田歴史散歩」を創刊した。会報を兼ねて半年に1回刊行し、地域の歴史や文化を掘り起こして郷土史の継承につなげたい考えだ。金井会長(77)は「今後、地域力を発揮してさらに発展させたい」と意気込んでいる。

 同会は、昨年3月末に解散した「群馬歴史散歩の会」の利根沼田支部を、改称して存続させる形で発足した。年に6回、県内外各地を訪れて歴史を学ぶ歴史散歩を行っている。

 創刊のきっかけは、新たな郷土誌を望む市民の声だった。「群馬歴史散歩の会」の解散に伴って同会の機関誌が幕を閉じ、利根沼田地域の郷土誌「沼田万華鏡」も20年ほど前に廃刊となっていた。地域史を学べる機会が減ったことで、同会に多くの声が寄せられ、昨年から準備を進めてきた。

 創刊号では、各分野の一線に立つ研究者の寄稿をまとめた。旧三国街道や、沼田に「天空の城下町」を築いた大名、真田信之の都市計画についてなど、地域の歴史に焦点を当てた記事を掲載。利根沼田地域に伝わる伝承や民俗についても取り上げている。

 次号からは広く一般の投稿を受け付ける。同地域の歴史や自然に関する内容であれば、会員以外も投稿可能だ。編集長の高山正さん(66)は「いろいろな方に記事を書いてもらい、長く続く機関誌にしたい」と話している。

 A4判フルカラー、120ページで価格は千円。購入希望者は住所、氏名、電話番号、希望冊数を明記し、はがきか専用フォーム(https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSez0RKxtt5kCp4iAN_9JTnAT-WZcMOgoEF1p-aKqcMMGX03gw/viewform?pli=1&pli=1)から申し込む。はがきでの申し込みは〒378―0054 沼田市西原新町92番地3 高山正方「利根沼田歴史散歩」編集部へ。

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