杉野遥亮主演で「磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~」が実写化。「なかなか不思議な作品ができた」

杉野遥亮が、WOWOWで今夏に放送・配信される連続ドラマW-30「磯部磯兵衛物語~浮世はつらいよ~」(日時未定)で主演を務めることが明らかになった。頑張り過ぎるすべての日本人に捧ぐ令和の時代劇コメディーで、立派な侍を夢見るも、日々サボることに一生懸命な武士校生・磯部磯兵衛を演じる。

「磯部磯兵衛物語~」は、2013~17年に「週刊少年ジャンプ」で連載された、仲間りょう氏による同名ギャグ漫画が原作。舞台は、“江戸時代っぽい時代”の“江戸っぽい町”。立派な武士になるべく、日々精進すると言いながら、あらゆることに無責任で努力をしない武士校生・磯兵衛の、ぐうたらでツッコみどころ満載な日常を、全10話で描く。

脚本・監督は、ドラマ「小河ドラマ徳川☆家康」(時代劇専門チャンネル・関西テレビ)、舞台「ドクター皆川~手術成功5秒前~」など、絶妙なツボを押さえた笑いに定評がある細川徹氏。自らの演出イメージを脚本に落とし込み、前代未聞の時代劇コメディーに仕上げた。なお、撮影は時代劇の本場・東映京都撮影所にて行い、時代劇の常識を破壊する限界に挑んだ。

最初から最後まで全く成長しない、ドラマの主人公としてはあるまじき駄目な武士校生役に挑む杉野は、「世紀のダメ人間・磯兵衛だったら、どう行動するか?」と真摯(しんし)に役に向き合い、原作のキャラクターを捉えて、渾身(こんしん)の“ダメ人間”を表現する。

杉野は、出演が決まった時のことを「浮世絵が漫画の主人公で、それを実写化?となりました。ですが、磯兵衛の独特のなんとも言えない世界観や、WOWOWさん、細川監督のお名前を拝見して、なんか楽しそうかもと思い、参加させていただきました」と振り返る。

続けて「この作品をどう映像にするんだろうかと思っていたのですが、現場に行ったら、『だから京都で撮るのか』と、納得するような光景を見られたのでうれしかったです。磯兵衛は、クランクインしてからも、なかなか輪郭がつかめなかったのですが、スタッフさんが磯兵衛を面白がってくれたのでよかったのかなと思います」とも明かし、さらに「なかなか不思議な作品ができたような気がしています。原作の持っている世界観や京都という場所、監督やスタッフの皆さん、そしてキャストの皆さんの個性がいい感じに一つになったような気がしています」と手応えをうかがわせている。

ドラマ化決定を受けて、原作の仲間氏は「『磯兵衛のドラマを撮りましょう』と、担当から聞いた時は、いや無理だろ何考えてるのかなこの人と思いました。でも、磯兵衛は舞台化してめちゃくちゃ面白かったので、もしかしたらドラマもなんかいい感じにガッとやってくれるのかもしれない、と感じて承諾をしました。完成まで時間がかかっていたのでずっとそわそわしていました」と心境を告白。

既に本編を見たそうで「最高すぎました…! 特に2話目のCGを使った武蔵とか、アゴヒジ回とか、ずっと笑っていました。ドラマ化による原作の再現ってすごく難しくてややこしいと思いますが、とてもよかったです。看板娘は原作よりかわいいです。中島も原作よりかわいいです。何といっても主役の杉野さんがめちゃくちゃ磯兵衛でした」と目を輝かせる。最後に「オープニングから超ゆるい、ばかばかしい雰囲気MAX。監督も俳優さんも真剣にばかなことをやっていて最高です。単行本を持っているという物好きな方は、ぜひ原作と見比べて見ていただきたいです!」と呼び掛けている。

ドラマを手掛けた細川氏も「原作は、天才的にばかばかしく面白い。けど、人間が浮世絵感を表現するのは不可能だし、何しろ、磯兵衛ができる役者がいない。率直に『無理!』というのが、映像化の話を聞いて思ったことでした」と率直に述べつつ、「磯兵衛役が見つからない日々の中、バラエティー番組に出ている杉野くんを見て、今、日本で磯兵衛役ができるのは、杉野くんしかいないと確信しました。杉野くんがやってくれなかったら、実写化不可能、と思うくらいだったので、やってくれることになって本当にうれしかった。けど、杉野くん、この役やって、大丈夫なのかな、と少し心配になりました」とコメント。

併せて「涙も、教訓も何もないすがすがしいくらいマジで、ばかみたいな実写化になっていると思います。ここまでギャグしかない映像作品は久しぶりで、手応えしかありません。面白い原作が、面白いドラマになってると思います。何しろ、演技力、たたずまい、杉野くんが最高です」と絶賛。「クセ強のキャラクターたちのキャスティングも含めて、原作ファンの皆さまにも、楽しんでいただける作品になっていると思います。原作は、たくさんのエピソードがあるので、どのエピソードが実写化されるのか、楽しみにお待ちください」とアピールしている。

立派な侍になることを夢見る武士校生・磯部磯兵衛は、どうしたら楽してかっこいい侍になれるのか、サボることばかりに一生懸命。そんな駄目なところも含めて、すべてを受け止めてくれる親友・中島ら級友たち、見た目とは裏腹に切れ者の先生に囲まれながらばかにされ、時には尊敬されながら武士校生活を満喫する。さらに、超人的な能力を持つ母上から溺愛される磯兵衛は、ひたすらに自己肯定感を高めていく。そんな磯兵衛が露骨に心を寄せる思い一・団子屋の看板娘との恋の行方や、ライバルとなる武士・大八との戦い…。天才発明家にまさかのインスピレーションを与える磯兵衛の毎日は、なんだかんだでリア充でいとおしい。

物語が進むほど意表を突く、令和の青春時代劇が幕を開ける。

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