チチパスが、ケガに苦しむ恋人バドサとの“困難な日々”を語る「僕たちは一緒に解決策を見つけようとしている」<SMASH>

男子テニスのステファノス・チチパス(ギリシャ/世界ランク11位)が、ケガに悩むガールフレンドの女子選手パウラ・バドサ(スペイン/女子同73位)のサポートについて、開催中の「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ)3回戦後の記者会見で語った。

2022年4月に自己最高の世界2位を記録するなど順調なキャリアを歩んできたバドサだが、昨年は背中の故障のため長期の戦線離脱を強いられた。今季開幕戦「アデレード国際」から復帰したものの、2月に「タイ・オープン」(タイ・ホアヒン)の2回戦を途中棄権。続く「カタール・オープン」(カタール・ドーハ)は2回戦で敗れ、次の「ドバイ選手権」(UAE・ドバイ)では1回戦途中でまたもリタイアせざるを得なかった。

さらにこの「BNPパリバ・オープン」。バドサにとっては、コロナ禍で10月開催となった2021年にトップ10選手をなぎ倒して優勝した相性のいいトーナメントで、今回は大会側からワイルドカードを得ていた。開幕直前に行なわれたエキジビションでは、チチパスと組んだミックスダブルスで元気な姿も見せていた...。だが、結局は開幕日になり無念の棄権を発表する。

そんなつらい時を過ごしているバドサについて、チチパスはこう語った。

「彼女(の状態は)は出たり入ったりを繰り返している。最もフラストレーションを感じるのは、彼女が数試合プレーできても、また調子が悪くなってしまうこと。僕たち2人にとって難しい時期になっているよ」
バドサだけの問題ではなく、2人にとっての困難だというチチパスは、ガールフレンドを支える気持ちを率直に話している。

「僕としては、適切な言葉、言うべきことを見つけようとしているよ。最初の頃は、“よし、良くなっていく過程に専念しよう”と思っていた。でも、しばらくすると身体に起きていることに混乱してしまい、言えることがあまりなくなってしまう。

少なくとも僕たちは一緒にいて、一緒に解決策を見つけようとしている。そんなふうに彼女の気分が良くなるよう、僕はできる限りそこにいるんだ」

さて、チチパス本人の戦いぶりはどうか。インディアンウェルズでは、準々決勝に進出した2021年以外は全て3回戦までに敗退しており、決して得意な大会とは言えない。今回は2回戦でルカ・プイユ(フランス/273位)、3回戦でフランシス・ティアフォー(アメリカ/18位)をいずれもストレートで下し4回戦へ。ここでイリ・レヘチュカ(チェコ/32位)に2-6、4-6で敗れてしまった。

今は困難な時期にある2人だが、互いの強力なサポートでトップフォームを取り戻してもらいたい。

構成●スマッシュ編集部

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